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ありがとうコザボウ ~地域に愛され61年 歴史に幕~

先週日曜日(31日)県内に残るボウリング場の中で最も古く「コザボウ」の呼び名で親しまれてきた沖縄市の「コザボウリングセンター」が惜しまれつつも61年の歴史に幕を下ろしました。地域に愛されてきた「コザボウ最後の日」には多くの「ありがとう」が溢れていました。

うるま市82才「30年ぐらい前に来て久しぶりに来た。ストライク3回とったね」うるま市27才「最後に思い出の場所で遊べて良かった」

仲村支配人「きょうでコザボウは閉まるが、ボウリングは続けてください。本当にありがとうございました」

長年地域に愛されてきた憩いの場「コザボウリングセンター」年代を感じさせる50年来のマシーンや、木でできた電話ボックスなど店内はレトロな雰囲気が漂います。それもそのはず、県内に残るボウリング場の中で最も古く、アメリカ統治下の1963年からコザの町で営業を続けてきました。

しかし「施設の老朽化」を理由に去年11月、閉店を発表。惜しまれつつも最終日を迎えたのです。開店前にも関わらず、オープンを待ちわびる人々が集まってきました。

「2ゲームで大人1人とこども2人」「2000円ですね~」

ありがとうコザボウ ~地域に愛され61年 歴史に幕~

10分ほどで20のレーンすべてが埋まり、ピンを弾く音がフロアに響きます。

沖縄市 家族で「よく高校生の頃に来ていた」「最後の日なので(子どもたちの)ボウリングデビューをぜひ(コザボウで)私の地元でもあるので」

沖縄市 兄弟で「地元なので幼少期からずっと一緒、コザボウは人生そのもの」「楽しく思いっきり投げたいですね」「思い出になるようにたくさん投げたい」

うるま市4世代で「Q 何食べているの?チキン~」

くわっちーを持ち込んでボウリングと食事を楽しむのもコザボウお馴染の光景です。

ありがとうコザボウ ~地域に愛され61年 歴史に幕~

うるま市 石川さん一家「親子孫ひ孫 4世代最後に行こうと言って」「楽しかった~」「全部楽しい」

かみしめるように最後のゲームを楽しむ来場者とはうってかわってレーンに不具合がないか確かめたりボールを磨いたりと従業員の様子はいたって「いつも通り」に見えますが、胸の内は?

コザボウリングセンター(アルバイト)北川瑠音さん「シャッター開けた時これもう見られないんだなと、こんな朝に並ぶことないので最後だと実感した」「いつもと変わらず逆に落ち着いて、あまり最後だと思いたくないのでいつもと変わらず過ごす」

受付から案内「番号札6番をお持ちのお客さま、お待たせいたしました、ゲームスタートでございます、窓口までお越しくださいませ」

外はバケツをひっくり返したような大雨ですが、客足が途絶えることはありません。

沖縄市友人と来場「40分待ちと言われた。それでもやる価値はあると思う」「昔を思い出しながらきょうも楽しめたらと思う」

ありがとうコザボウ ~地域に愛され61年 歴史に幕~

ボウリングのピンを買う様子「どんなのがいいですか?お好みの傷を(選んで)」

ピン購入者「後悔する前に買っておこうと思って」「自宅で飾って(見ながら)お酒を飲みます」

思い出を「形」に残しておこうとピンを購入する人やハイスコアの記念に撮られ長年飾られていた写真を受け取りに来たボウラーもいます。

コザボウリングセンター 當眞愛子さん「これだけコロナ前は(客が)毎日いたのに、やばい泣きそう。コロナで急にいなくなって、もう良かった」

コザボウリングセンター 仲村伸太郎 支配人「私たちの青春の思い出の場所だと言ってもらい本当にうれしい限り」「これ以上深く考えると涙うるうるしそうだから淡々と仕事するだけ」

ありがとうコザボウ ~地域に愛され61年 歴史に幕~

コザボウリングセンター 仲村伸太郎 支配人「あと5分で終了です、コザボウあと5分で終了です」

名残惜しくも、最後の時はやってきました。

コザボウリングセンター 仲村伸太郎支配人「みなさん本当にありがとうございました!60年本当にありがとうございました」

お客さん「ありがとうございました~」

「コザボウは閉まりますけどボウリングはみんなのスポーツだと思う、ボウリングは続けてください、これ以上は何も出てこないです、さぁ帰りましょう」

閉まるシャッター「61年の歴史に幕」

ありがとうコザボウ ~地域に愛され61年 歴史に幕~

コザボウリングセンター 仲村伸太郎 支配人「こんなにコザボウリングセンターは、みんなから愛されているセンターだと改めて思った」「60年ですからね、いろんな思い出があった」「いろんなドラマもあったし、人生の縮図があったと思う」「私たちの力不足でコザボウルは閉まってしまうがボウリングはまだ、ボウリングセンターは各地あるので」「これからもボウリング場、ボウリングを愛してほしいと思う」

取材する中で50年以上通っているボウラーも多く、コザボウで出会った人と結婚し家庭を築いた方もいた(多くの人の人生を彩ってきたボウリングセンターだった)跡地はユニオンなどを展開する野嵩商会が利用する。61年間本当に、お疲れさまでした。



#IMAGINEおきなわ vol.56 現存最古『コザボウ』今月末で61年の歴史に幕 閉店前に地域から惜しむ声