先月、うるま市で子どもたちの音楽発表会が開かれました。参加した子どもたちの多くは、いろいろな悩みをかかえながらも、多くの人のサポートの中で本番を迎えました。
発表会を通して、子どもたちに芽生えた心の変化とは?
学校に行けなくなったり、居場所に悩んだりしている子どもたちと、プロの音楽家が一緒にステージを作り上げる音楽発表会。毎年、この日を目標に音楽家たちは月に1回のワークショップや合宿を開催して、子どもたちとの絆を深めてきました。
今年で6回目となった発表会には、過去最大人数の40人のメンバーが参加しました。
いつもの遊びから派生した音楽や、日ごろ一緒の居場所で過ごす中で生まれた困りごと、「夜更かしあるある」まで歌詞にして、シュールな歌を披露しました。
子どものアイデアから生まれた、CMに使われている曲を三線で演奏して曲名を当てるクイズでは、観客も一緒になって楽しみました。さまざまな演目が披露された発表会。一曲一曲大きな拍手が送られました。
保護者「びっくりしました。こんなにできるのかっていう」
保護者「いろいろなジャンルがあってとても面白かったです。来年もあったらぜひ見に来たいです」
ユニークな子どもたちの発想に、サポートする音楽家たちは驚かされっぱなしだといいます。
楽友協会おきなわ 大城慎吾さん「エナジードリンクの話とか、コップ洗おうとか、これがちゃんと歌になるのかなっていうのが、本人たちの歌心みたいなのが、僕たちが考えているようなものではないものが出てきて、そこが面白い。力になったなと思ったので、どうやって継続していくかという課題はあるんですけど、どうにか続けていきたいなと思っています」
参加したメンバーは、緊張を乗り超え、仲間と一緒にやり遂げることで自分の中の小さな成長を感じています。
参加者「ピアノ初挑戦なのですごく緊張したし、ちょっと心配したけど、なんとか立て直せて良かったなと思います」
参加者「昔は興味持つだけで自分から進もうとしなかったんですけど、今回は絶対やってみようと思う気持ちがあったので、そこは自分の中で一番成長したところかなと思っています」
参加者「やっぱみんな何かを抱えて、いろんなことがあったんでしょうね。たまったものがここで爆発したんじゃないですか。(挑戦)してよかったなとか、あと失敗したら悔しかったなとか、そういう気持ちを次に生かせるようにしていけば、もっとこの音楽発表会もよくなっていくのかなと思います」
成功しても、失敗しても、次の舞台の力になる。みんなで一緒につくる音楽が一歩踏み出す自信につながっていきます。