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続いては特集、高付加価値・高単価観光についてです日本政府観光局は「訪日旅行1回あたりの総消費額が1人100万円以上の旅行者」を高付加価値旅行者と定義しています県でもこうした観光客の集客に力を入れているんです。

その背景には、旅行者の数よりも質をあげることでオーバーツーリズムの改善や観光客一人当たりの消費額向上に繋がることを期待しているからなんです。県主催で沖縄だからこその美食観光が今月首里城で行われましたターゲットはインバウンドと富裕層です。

琉球史研究家 上里隆史さん「沖縄の人々はこうした場所に神秘性を感じて信仰の対象としたのです」

高単価高付加価値観光とは~DINING OUT SYURI~

今月10日から3日間、首里城を舞台に野外レストランが開かれました参加者はフラットシューズやパンツスタイルなど動きやすい格好で来るよう伝えられていてその他分かるのは集合場所のみというミステリーツアーのようなものですその名も「ダイニングアウト」映像 勝連城跡DINING OUT 2020年。

実はコロナ前に南城市やうるま市でも開催され沖縄の美食を求めて舌の肥えた人たちが県外から集まりました。今回は県内のリゾートホテルに宿泊し首里城の特設レストランで1夜を過ごす美食観光で1泊2日一人当たりおよそ50万円から(493,400円~)

高単価高付加価値観光とは~DINING OUT SYURI~

県主催で、国(観光庁)が地方の高付加価値観光などを推進するために設けた予算を使っています。

DININGOUT 総合プロデューサー 大類知樹さん「中国とも違う日本とも違う琉球独特のカルチャーというのは確実にあって、そういうものを食を通して体感してもらう(沖縄は)世界に通用するガストロノミーツーリズムもできるポテンシャルしかない場所」

高単価高付加価値観光とは~DINING OUT SYURI~

その沖縄の先月末に発表された2023年の入域観光客数は、823万5100人と前年を44%上回り、2年連続で大幅に増加していてインバウンドは過去最大の増加数でした。(98万6300人)

観光客は増えるも一人当たりの観光消費額は2022年度は98,709円(国内+外国)と伸び悩んでいます。消費額を少しでも上げようと高単価な観光に取り組んでいるのです。イベントに参加した約4割は中国やアメリカなどからの観光客でした。

参加者は琉球史研究家の案内で首里城の変遷をたどり、辺りが暗くなる頃この日のためだけに用意されたレストランで五感全てを使って料理を味わいます。その土地の歴史を学んだうえで、その地域で採れた食材を使った料理をいただく「体験」という部分に力をいれています。

高単価高付加価値観光とは~DINING OUT SYURI~

県観光振興課 照屋亮班長「これまでの沖縄観光は数1000万人という大きな目標を達成しましたが、今後は沖縄の自然や文化・食も含めてきちんとした価値を説明してその価値を理解していただき消費していただくそういった価値を今後は追及していきたい」

料理は中華でミシュラン三ツ星を獲得した東京の有名店「茶禅華」のシェフが沖縄の食材を使った琉球宮廷料理を考案しました。ちなみにこの店の予約は1年以上先まで埋まっているといいます

料理を考案した川田智也シェフ「沖縄の豊かな恵みをどうお皿に表現できるかというのを1番のテーマにした(沖縄食材は)予想以上に力強い食材が多くて食材の天性を引き出すか考えた」

高単価高付加価値観光とは~DINING OUT SYURI~

器に夜行貝の殻を使った夜行貝スープ(夜行貝湯)磯の香りが沖縄の海を感じさせます。アバサーの唐揚げ(香辣刺魚屯アバサー・四川ハリセンボン)にはアクセントに島とうがらしが使われています。

ヤギなど地元食材を使った15品が並びました。料理に合うようペアリングされた飲み物を片手に合間では琉球舞踊を堪能し、またとないひと時に酔いしれているようでした。

中国からの参加者「城でディナーを食べるなんて新鮮でとてもよかった。ちょっと寒かったけどね」Q.また沖縄に来たい?「はい、首里城が完成したらね」

沖縄では毎回参加している県外の人「(沖縄は)今回3回目なんですが同じ食材でもシェフによって全然扱い方が違うんですけど今回も貴重な体験ができた」「首里城の復興の過程なども見て中国と交流があったというお話を聞かせていただいて、あの頃の人たちもこういう風に接待を受けたのかしらと色々考えて感慨深いです。」

高単価高付加価値観光とは~DINING OUT SYURI~

沖縄という場所の歴史や文化を知ってもらい体験に高い価値を見出してもらう高付加価値旅行者をターゲットにした取り組みは始まったばかりです

コロナ禍からのインバウンド回復を目指し、日本の地方では観光再生に向けた取り組みが行われていて、観光庁が国内11エリアを観光を強化する地域として指定していて沖縄も認定されたことから、予算を使い試験的にこのような高付加価値なイベントの開催にいたったんです。

今後、地域と連携し、地域に還元される高付加価値観光が構築されることを期待します。来週は、座間味村のインバウンド獲得に向けた取り組みをお伝えします。以上ビジネスキャッチ―でした。

高単価高付加価値観光とは~DINING OUT SYURI~