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今を生きる私たちが沖縄の未来をみていくシリーズ「#IMAGINEおきなわ」です。先週は「フードバンク」に関するリポートをお伝えしましたが、今回はどうしても(構造上)「食品廃棄」つまり「フードロス」を避けて通れない外食(或いはお弁当などの中食)産業の取り組みについてお伝えします。

フードロス削減に取り組む、いま注目のアプリがあるんです。

新鮮な野菜や果物、たくさんの料理が並ぶホテルの朝食ビュッフェ!色とりどり、目にも鮮やかでおいしそうですね~!宿泊客に大人気です。でも、たくさん作ると余った料理が捨てられたりしないかちょっと心配です。

#IMAGINEおきなわ vol.45「食べてフードロス削減を応援!TABETE」

ロワジールホテル那覇・與儀憲秀さん「やっぱりバイキングなのでお客様が何を取るかっていうのはわからない状況ですので、(料理を)きらしてはまずいということで多く用意しているので、少量残ることがあります。」

そこで、「食べ手」に届けるアプリ「TABETE(タベテ)」が廃棄されそうな食品をおいしく助けてくれるんです!

那覇市西のホテル。朝食時間が終わりランチ前のひと時、スタッフが作っているのは朝食で残った食材や料理を使ったお弁当です。おいしそうに仕上がったお弁当をどうするかというと。

アプリ画面:「ロワジールホテル那覇からレスキューが届いています」

#IMAGINEおきなわ vol.45「食べてフードロス削減を応援!TABETE」

スマホのアプリ「TABETE(タベテ)」を通じて販売しているんです。2種類の弁当を毎日大体5個(ずつ合計10個)ほど。

ロワジールホテル那覇・與儀憲秀さん「儲けを目的としている訳ではなくて、ホテル全体として食品ロスをなるべく出さないように、フードロス削減の観点を込めて売り上げというよりはそれを目標にして取り組んでいる」

2018年(6年前)にできた、この「TABETE(タベテ)」というアプリでは、登録している飲食店などが余ったり残ったりした食品や料理を、通常よりも割安な価格で提供することを「レスキュー」と言います。

また「食べたい」と思った人が購入することを「レスキューに向かう」として売買のやり取りが行われます。購入客は何度も買うことでポイントが貯まったり、会員レベルが上がったりします。アプリをダウンロードして「お気に入り」店舗を登録すると、そのお店から依頼があったときに通知が届く仕組みです。

ロワジールホテル那覇・與儀憲秀さん「今は認知度が増えてきてまして、出したら即完売みたいな感じになっているので今後できればランチ・ディナーバイキングも取り組んでいければ」

国際通り沿いのグレイスリーホテルでも同じく「TABETE」を使った弁当販売を行っています。料理がなるべく残らないよう心掛けていても、どうしても2~3kg程度は残ってしまうため、毎日2~3個の弁当を作っているということです。

#IMAGINEおきなわ vol.45「食べてフードロス削減を応援!TABETE」

グレイスリーホテル・金城美智子さん「小さいことですけどできることからまずは始めてみようということで、パンとかも余ったらおまけでつけたりしているので、私たちからしても400円でこれはすごい量だねって思ってますけど『もったいない』っていうことで本当に。数があまり出来ないので申し訳ないんですけど」

少しずつでも、フードロス削減をしていこうというこの取り組み。以前に比べて廃棄が減った実感はあるのでしょうか。

グレイスリーホテル・金城美智子さん「ありますね、今まではもうたくさん余っても廃棄するしかなかったので。ちょっとなんですけどね。うちだけじゃなくて他の皆さんもやっていただければ、買いたいという人もいっぱいいると思うので」

アプリを活用しているのはホテルだけではありません。那覇市小禄の「もみじ弁当」では、お昼につくった弁当の残りを夕方頃に割引価格で販売しています。晩ご飯用にと買いに来る常連客も多いのだとか。

購入客「(Q.よく買われてるんですか?)そうですね、ちょこちょこ利用させてもらってます。(Q.TABETEじゃなくても買う?)たまに。こちらの弁当が好きなので。(Q.安いとよりいいよねって感じ?)そうですね、時間帯も今の時間帯が助かるので、夕飯に」

#IMAGINEおきなわ vol.45「食べてフードロス削減を応援!TABETE」

もみじ弁当・城戸理加さん「飲食業業界で食べ残しに対する意識が高くて、これを何とかできないかっていうのを理事会でもよく話に出るそうなんです。(それでこのTABETEを知って)廃棄するよりは、こちらも安くても提供できるしお客さまも安く購入したい、その需要と供給が合っているのでぜひやってみようかなということで」

もみじ弁当・城戸理加さん「本当に(客が)来るのかなっていうのが正直あったんですけど、意外と商品出したら結構いらっしゃいますね。初来店の方も結構多くみられるので安いですけど、お店を知ってもらうためのツールとしても有効だなと思います。もったいない、皆が心こめて作ったものなので、廃棄するよりは安くても誰かのもとに届いて欲しいっていう気持ちの方が強いので」

#IMAGINEおきなわ vol.45「食べてフードロス削減を応援!TABETE」

もみじ弁当・城戸理加さん「正直なこと言えばこの(アプリを使う)前に売り切れた方が私たちはうれしいではあるんですけど、もっとこのTABETEというシステムがこのお店の周りの方が登録されるだけでもかなり何万人もいらっしゃると思うので登録店舗も増えて欲しいですし、うちの元々のお客さんだけじゃなくて、もみじ弁当知ってたけど入ってみたいなとか、入り口は何でもいいんですけど、そうやって皆さんと繋がっていけるのが、お店としては一番いろんな人と繋がりあえるのがうれしい」

多少の手間ひまがかかっても、利益が少なくてもいい。おいしく食べてもらってこそ、フードロス削減だとひたむきに取り組む姿がそこにはありました。

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