プロが本気で指導です!ある若手にとって必要な「対話力」の強化を図ろうと、「笑い」を通してコミュニケーションの方法を学ぶ特別講義が開かれました。
うるま市の県警察学校で開かれた講義に、講師として登壇したのは、人気お笑いコンビ「ありんくりん」などよしもと沖縄に所属する芸人12人です。人の心を惹きつける「笑い」をベースに対話のコツを学ぼうと交番などに勤務する「地域課」の若手警察官を対象に開かれ、プロの芸人による指導のもと初めての「漫才づくり」に挑戦しました。
ありんくりん・クリスさんは「はっきり相手に伝わるようにする(ことが大事)。どんだけ面白いことをしていても相手に伝わらなかったら意味ないんですよ、まじで。」と話しました。
事件や事故が発生した際、現場にいち早く駆け付けることの多い地域課の警察官は、当事者や目撃者から正確に話を聞くための「対話力」が求められ、参加者は、好きなテーマの台本を選び動きや間など笑いに必要な要素についてプロのアドバイスを受けながらおよそ30分間で仕上げました。
警察官の漫才では「川上からどんぶらこ、どんぶらこと大きな桃が流れてきました。おばあさんが大きな桃を持って帰って包丁でパッカーン割ったら、中から大量の白い粉が…」と話すと「警察官忘れて!赤ちゃん、赤ちゃん」と突っ込みました。
普段の業務ではなかなか向き合うことのない「笑わせる」ということに参加者は、少し戸惑いながらも漫才づくりを通して、人の心が打ち解けていく楽しさを感じていたようでした。
沖縄警察署・儀間拓哉巡査は「お笑い芸人さんのテンポとか間とかそういったものに関してプロの技術を肌で痛感した。相手の方がいての僕たちの職務質問なので、そういった現場の状況でのテンポとか間というのはすごい難しさというか、参考になりました」と話しました。
ありんくりん・ひがりゅうたさんは「業務的になるんじゃなくて、コミュニケーション。自分の優しさだったり自分が感じている『本来の自分』みたいなもの職務質問を通してやれば、皆さんから愛されるんじゃないかなとか、親しまれやすい警察官がたくさんこれから出て来るんじゃないかと思う」と話しました。
県警察本部・地域部地域課の仲程正課長は「警察とお笑い、一見ちょっとおやっと思うと思うんですけれど、お互い人を相手にする仕事ということで(共通している)職務質問や巡回連絡などあるが、そこにみんな一段と話術をあげて頑張ってコミュニケーション能力を発揮していただきたいと思う」と話しました。
県警では、今後もこの取り組みを続けていきたいとしています。