ここからは特集です。山城アナウンサーが県内のリノベーション事情を取材してきました。
山城アナウンサー「まずリノベーションとは、住む人や使う人の好みに合わせて室内全体をカスタマイズして新しい価値を生み出す改修のこと、リフォームは建物の原状回復することを指すので違うんです。」
県内ではリノベの関心が高まっていて商機を生み出したビルがありました。きょうは9月にオープンしたばかりのビルの取材にきたんですが・・ あれ~?新しい建物が見当たらないな~
福地社長「山城さん!ここです!ここ!このビルになります!」
山城アナウンサー「え?このビルですか・・?」
福地社長「築33年のビルで外は古いんですが、今回中を新しくしたんです」
福地組が那覇市東町に9月にオープンした「Have a good day HIGASHIMACHI BLD.」
築33年、6階建てビルにはスナックや居酒屋などが店を構えていますが近年家賃の高騰などで退去する人が多く前の所有者が頭を抱えていたところ福地組がこのビルを買い取りました。
福地組 福地一仁社長「今回その空きテナントの部分を新しくワーキング施設やカフェ・ドーナツ屋をいれて新しく生まれ変わらせました」
5階 THANKs BREAD and DONUTS
山城アナウンサー「築33年とは思えない、おしゃれですね~」
もちふわドーナツが人気なこちらのカフェリノベーション前は・・長い間入居者がおらずテーブルには一部シミも見られ、全体的に古い印象です。なんということでしょうリノベーションで骨組み以外を全て改修しスタイリッシュながら温かみのある雰囲気に!
福地社長「ここは昼はカフェとドーナツ屋さん、夜9時からはカジュアル居酒屋バーを営業しています」
ビル5階は、1つの店舗を昼と夜で違うオーナーが経営する2部制で家賃を2社で折半することによって、負担を軽減し営業を継続しやすくする狙いがあります。朝は5時からドーナツ作りが始まり、夜は9時からバーとして一気に大人が集う空間に」
BAR 東 agari 新垣真里奈代表「うちのお客さんが昼ドーナツ買いにきたり、いい相乗効果なんじゃないか」
6階 SHARE LOUNGE co-working
6階はもともと3つの店舗が並んでいましたが全ての壁を取り払って1部屋に。
福地社長「今までとは違う新しいユーザーお客さんに5・6階を使ってもらうということでコワーキングスペースをはじめました」
日中はコワーキングスペースで仕事し、夜はスナックで一杯、このビルの中で人の流れを生み出したいといいます。部屋を広くしたり、間取りを好きなように変えられるところもリノベーションの注目度が高まっている要因です。
福地組 福地社長「最近はやはり建築のコストが上がっていく中で問い合わせの件数が以前より増えている」
グラフ 出典:建設物価調査会
那覇市の木材や生コンクリートなど建設に必要な資材の物価動向をみてみると2年前の2021年から急激に価格が高騰していて現在と比べるとおよそ1.3倍に、単純計算で、2年前だと1000万円で用意できた建設資材が今だと1300万かかる計算になってしまうんです。世界的な原油価格や木材需要の高まりなどもあり価格上昇は今後も続くとみられています。
福地組 福地社長「たとえばワ―ケーションとかで県外からくるお客さんがこのコワーキングを使って、そのうち(飲食テナント)の居酒屋のスナックのお客さんにもなってくれたらうれしい」
4階以下の居酒屋スペース
そのスナックなどが入る1階から4階はあえて手を加えていません。50年ほど前から東町でスナックを切り盛りするママも気持ち新たに営業しています。
スナック朝 上原スミさん「昔はね、私がここに来る前はゴーストタウンって言われてたの。ビルもきれいになりまして一生懸命頑張ります。」
福地組 福地社長「リノベーションは坪単価でいうと(新築の)半分~7割くらいでコストを抑えることができる。SDGsの観点からもリノベーションや古いものを長く使えるものを活用するっていうのはこれからますます重要になってくる」
沖縄は耐久性が高い鉄筋コンクリート造りの建物が多いためリノベーションに向きの物件が数多くあるのもリノベを選択する人が増加している理由だそうです。
次回は、老舗コーヒー店のリノベについてお伝えします。以上、ビジネスキャッチーのコーナーでした。