高校野球秋の大会は決勝戦が行われました。興南が沖縄尚学を下して、2年ぶり10度目の優勝を決めました。
すでに春のセンバツにつながる九州大会への出場を決めている沖縄尚学と興南の決勝戦。先制したのは興南。1回、1アウト2・3塁から4番・仲田陽が2点タイムリーヒットを放ちます。
1学年上の代では春夏連続で甲子園に出場している沖縄尚学。今大会防御率0.00の興南先発・田崎颯士(りゅうと)から3回、チャンスを作ると、内野ゴロの間に1点を返します。しかし、4回、興南が2点を追加し、さらに2アウト2・3塁から打席には再び仲田。
興南 仲田陽選手「去年は(秋の準決勝で)沖縄尚学にコールド負けだったので今年はやり返すぞという気持ちだった」
またしても2点タイムリーで6-1。好調な4番の活躍でリードを広げます。
試合は後半に入ると、沖縄尚学は初球から積極的に狙う攻撃で攻略にかかります。6回、連続ヒットで1・3塁のチャンスを作ると、こちらも当たっている4番伊智司耀矢(しょうや)。
沖縄尚学 伊智司耀矢選手「狙い球を絞らず来た球をしっかり打つことを意識していた」
決勝でもその好調ぶりを見せタイムリーヒット。さらに、7回にも連続タイムリーで、6-4と2点差に迫り、田崎をマウンドから降ろします。
しかし、興南は2番手でマウンドに上がった金城勇希が沖尚の反撃を食い止めるとそのウラ、1点を加え、なおもチャンスで前の回追撃を許した田崎に打席が回ってきます。
興南 田崎颯土選手「自分が打たれたので自分が返そうという気持ちで打席に立った」
タイムリーで再び突き放すとその後は興南打線が爆発し7回と8回で合わせて6得点。終わってみれば12対4。興南が沖縄尚学に大勝し、2年ぶり10度目の優勝を決めました。
興南 石川駿介主将「秋の大会の優勝は一つの目標だったので達成できてよかった。(九州大会では)自分たちの持ち味である全員野球をして勝利を積み重ねていきたい。」
一方で、エラー5つ・ピッチャー陣の四死球8つとミスが出た沖縄尚学は、九州大会連覇に向け、立て直しを誓います。
沖縄尚学 嘉数幸人(さちと)主将「課題がありすぎるので一つひとつに向き合って九州大会に挑みたい。前のセンバツ、夏の大会と非常に良い経験をさせてもらっているので、練習から全国レベルの野球を心掛けて九州大会で2回勝ってセンバツに出たい。」
次の九州大会は来年春のセンバツの選考の参考となります。優勝した興南は春夏連覇を果たした2010年が最後の出場となっていて、14年ぶりのセンバツを目指しています。