サッカーJ3のFC琉球です。低迷するチームは今季だけでも2度の監督交代を経ていますが、先月3人目の指揮官として5年ぶりにチームへ復帰した金鍾成(キム・ジョンソン)監督が就任しきのう、初のホームゲームを迎えました。
2016年から3シーズン琉球の指揮を執った金鍾成監督。攻撃的サッカーで2018年にJ3優勝、J2昇格へ導いた指揮官は先月、J3 20チーム中18位と低迷するチームの再建を託され5年ぶりの就任。復帰後初の試合は先週アウェイで奈良に勝利しました。
シーズン残り9試合と限られた中でも順位浮上を目指す金監督、再任後初のホームゲームは黒のユニフォームで14位の長野を迎えました。前へ出てプレッシャーをかけながら相手陣内に攻め込むスタイルはすぐに定着とはいきませんが、得点を予感させ試合を折り返します。
先制して勢いにのりたいところ。ですが後半24分ゴール前の混戦から決めたのは、長野でした。
追う展開となった琉球でしたが後半32分、普段はアシスト役の2番福村貴幸(ふくむら たかゆき)が、相手キーパーの動きを見て自らシュート。同点に追いつきます。ところがその4分後、終盤に痛い失点がありました。
しかし、最後まで諦めない琉球の戦いぶりに応えるべく、およそ2000人が集まったスタンドからは大声援が響きます。
その思いがアディショナルタイムに届きました。ボールに追いつき押し込んだのは99番柳貴博(やなぎ たかひろ)。土壇場で追いついた琉球は引き分けで勝ち点1を拾い順位を守りました。
FC琉球・柳貴博選手「攻撃の部分では選手の特徴をいかして、自分たちの工夫や発想もより生かせるように自由にやらせてもらっているので、両サイドバックから点が取れたのはいいことだと思う」
FC琉球・金鍾成監督「1試合でも勝って1試合でもいいゲームをしながら、サポーターの人たちの中に少しずつ、次にこれが見たいやあれが見たいという、残りも1試合1試合、そういうゲームにしていきたい」
J3残留争いの中でも手に汗握る試合展開に、スタンドは大いに沸きました。今週土曜日もホームゲームでカマタマーレ讃岐と対戦します。