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県内では、ことしに入って「ひき逃げ事件」が多く報告され、とくに、子どもが絡むケースが目立っていてます。事故後の対応によっては、ドライバーが「ひき逃げ犯」になってしまう危険性があると、県警は指摘してます。

県警交通企画課 赤嶺旨一管理官「お子さんが事故にあわれてその場では大丈夫といって、その場で終わったあとでも、家に帰って親に報告して、親を経由で警察に通報がなされるというケースがあります。その際にはひき逃げ事件として取り扱われることになります」

人身事故を起こしたらすぐ通報! 伝えないと「ひき逃げ事件」に

車社会の沖縄では毎日のようにどこかで事故が起きています。去年は1年間で2778件の人身事故がありました。単純計算で1日に7件から8件起きていることになります。

なかでも悪質なのが「ひき逃げ」です。事故を起こした場合、ドライバーにはやるべき義務があります。直ちに運転をやめて救急車を呼ぶとともに、警察へ起こした事故を伝えることです。通報を怠るとひき逃げ事件として扱われます。摘発されたら運転免許が取り消されるほか、10年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。

過去5年分のひき逃げ件数をまとめました。2018年が最も多く46件でその後減少傾向が続きましたが、去年大きく増えました。ことしは6月末までに20件で、去年の同じ時期と比べて5件増えました。特に被害者が骨折するなど重いけがをしたケースが5件と、過去5年分の統計を上回る勢いになっているんです。

人身事故を起こしたらすぐ通報! 伝えないと「ひき逃げ事件」に

県警交通企画課 赤嶺旨一管理官「夏休みシーズンになるとお子さんが外に出る機会も増えてくると思います、なのでドライバーのみなさんもドライバーのみなさんは、交通安全に気をつけて運転していただきたいとおもいます」

気をつけるべきは子どもが被害者になったときです。

交差点で黒っぽい軽自動車が登校中の小学生の男の子と接触しました。車は一度は止まったものの、男の子がそのまま歩いて行ったのを見届けたからなのか、走り去ってしまいました。6月に南城市で起こったひき逃げの瞬間を防犯カメラが捉えたものです。その後の捜査で運転していた人物が特定されました。警察の聞き取りにドライバーの男性は「そのまますぐに歩いて行ったので大丈夫だと思った」と話しています。

警察は事故後の対応によっては、意図せず「ひき逃げ犯」になってしまう危険性を指摘します。

県警交通企画課 赤嶺旨一管理官「相手がけがないから大丈夫といった際にも、事故を起こした際には、通報しなければなりません」「やはりお子さんですので大人と同じような判断を求めるのが難しいと思います」

人身事故を起こしたらすぐ通報! 伝えないと「ひき逃げ事件」に

子どもがけがをしていなかったり無事を伝えたりしたことでドライバーが勝手に「問題はない」と判断して現場を立ち去ると、ひき逃げになってしまいます。確実に警察に通報することが必要です。

県警交通企画課 赤嶺旨一管理官「相手から「大丈夫」との申し出があった場合や負傷がないと思われる場合であっても、確実に警察への通報を行うようにしてください」

事故を起こさないように気を付けるのはもちろん、万が一の場合に「救護」と「通報」をするドライバーとしての常識が求められています。