沖縄市で「リメンバリング コザ」というトークイベントが開催されました。戦後復興期、復帰前の1950年代・60年代と現在を「定点」で写した写真集「リメンバリング オキナワ」から「コザ」つまり現在の沖縄市に注目して、街の移り変わりや人々の営みについて語られました。
平良由乃さん「コザってすごい賑わってたんですよ、商売もすごく栄えてたし」當間さん「お土産屋さんみたいだね」
岡本さん「そう、このほていやっていうのは結構早めにできたギフトショップだったらしくて」ラブさん「1950年代からそのまま変わらないと思います」
先月、沖縄市のプラザハウスで開催されたトークイベント。定点写真で沖縄の過去と現在を見る写真集「リメンバリング オキナワ 沖縄島定点探訪」の出版記念です。
岡本さん「沖縄に初めて来たのが1979年で、その時にBCストリート今のパークアベニュー、あそこに最初に行って」
この本の執筆、編集、写真を手がけた岡本 尚文(おかもと・なおぶみ)さんは、東京都出身で1979年から40年以上に亘って沖縄に通い続け、沖縄に関する写真集を何冊も出版してきました。
今回の写真集は県内55カ所で戦後沖縄の復興期と現在の様子をほぼ同じ地点(いわゆる「同ポジ」)で撮影したものです。トークイベント「リメンバリング コザ」は、この写真集から沖縄市コザの歴史と人々の暮らしをたどるもの。
岡本尚文さん「企画から始まって1年で春から夏終わるまではずっと撮影してました。コロナの時期だったので人も少なくて逆に撮りやすかった」
ラブさん「ぐすーよー、ちゅーうがなびら沖縄に来たときコザ市だった、沖縄市じゃない」
イベントは岡本さんのほかに、1973年に来沖して以来半世紀、沖縄で暮らし、妻はウチナーンチュのアメリカ人ラブ・オーシュリさん。
當間さん「琉球大学映画研究会時代にちょうどパークアベニューが出来上がったばかりで、ここで映画の撮影しましたね」
那覇出身で映画監督の當間 早志(とうま・はやし)さん。
平良由乃さん「ノリがいい(笑)音楽きくとすぐ踊るいわゆる明るい」
コザ出身で(イベント会場でもある)プラザハウスの社長平良 由乃(たいら・よしの)さん。個性的なメンバーが集まり「コザ」について熱く語りました。
岡本さん「キーストンスタジオっていうところの建物で」ラブさん「これ建物できてプラザハウスから移動した(ふーん)新しい情報だね」
会場の「D&DEPARTMENT OKINAWA」は沖縄に根付いた良い文化を紹介することを目的とした展示会やイベントを数多く行って来ました。
D&DEPARTMENT OKINAWA 島袋 みのりさん「(アメリカ統治下にあった時代から日本復帰までかなり激動の時代を歩んできたコザなんですけど)東京からの視点だったりアメリカからの視点だったり、すごく格好良くって刺激的な街だったんだなって思いますし、それを沖縄の人々がしっかりたくましく培ってきた歴史が今に繋がっているっていう実感がすごく来ましたね」
会場には様々な世代の観客が集まり、過去と現在を繋ぐ話を共有して楽しんでいました。
観客70歳男性那覇市「素晴らしい。(プラザハウスのあそこのギャラリーは大好きでよく来る)キーストン社が撮った写真がすごくいいもんだから」
観客22歳男性浦添市「自分が思っていたよりも情報量があって、沖縄にいた人と、いなかった人とか憧れてたとか、様々な視点があって面白かった」
観客50歳女性宜野湾市「いろんな年代の人が集まって、こうやって話を聞いたり客席から話が出たりという場がすごい心地よかったですね(今日聞いた話でページを開いたらまたきょうの事を思い出しながら見たいと思います)」
D&DEPARTMENT OKINAWA 島袋 みのりさん「いつも見ている沖縄の風景が少し違った風景にも見えますし、過去との対話であったりいろんな人の対話を重ねることで歴史的背景を知るきっかけにもなったり、その土地本来のメッセージが受け取られるきっかけにもなるんだなって思いましたね。対話を通じて、しっかり受け取った後に訪れた人たちだったり、未来に繋げて行くっていうことをこれから私たちしていきたいなと思いました。」
岡本さん「人が生きた小さな記録なんだけども、それが実は沖縄の戦後を現すような、そういうものが詰まって写真とビジュアルとコラムが響きあって」
今見えてるものが、もしかしたら過去と未来と繋がっているっていう事に気づいていただけたら嬉しいなと思います。点が繋がって線になってるっていう、そこに気づくための本であったらいいなと思います。