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先月31日から県内に影響を及ぼした台風6号。最初の接近時は、「非常に強い勢力」で猛烈な風が吹き2度目の接近時は県内各地に「大雨」をもたらしました。異例な進路をたどったこの台風のこれまでの動きをまとめました。

1週間にわたり沖縄に深刻な影響を与えた台風6号。非常に強い勢力でゆっくりと進んできた台風6号は長いところで累計60時間以上にわたり暴風域に巻き込みました。1度目の接近では風による被害が相次ぎました。

金城有芽乃記者 2日 八重瀬・南城「ハウスが突風に打ち付けられバチバチと音を立てています。近くには風に飛ばされたとみられるビニールが落ちています。」

船越遼太郎記者 2日 浦添・与那原「こちらでは小学校のグラウンドの木が倒れフェンスをなぎ倒し、車道にまではみ出してしまっています」

2度の接近で影響長期化の台風6号 各地の被害

また信号機や街路樹の倒壊や、車の横転といった被害のほか、大宜味村喜如嘉では樹齢130年あまりのガジュマルの木が倒れるなど今回の台風の風の影響を物語っていました。

この台風で那覇市では2日に最大瞬間風速52.5メートル、南城市糸数では8月の観測史上で最も強い50.6メートルの猛烈な風が吹きました。停電も多く発生し、最大で県内の電力使用総戸数の3分の1に当たる約21万戸が停電したほか長時間にわたる断水も発生しました。

また那覇空港が2日連続で閉館となったほか、バスやモノレールといった公共交通機関もストップ。スーパーも臨時休業するなど県民生活に大きな影響をもたらしました。

その後、本島地方から遠ざかった台風6号。8月の観光シーズンに台風が直撃した影響で多くの観光客が足止めを余儀なくされ3日ぶりに開館した那覇空港には朝早くから帰りのチケットを求め、観光客でごった返していました。

2度の接近で影響長期化の台風6号 各地の被害

東京から来た女性「帰れなくなってあすの飛行機は取れたが、きょうの方がまだいけるかなと思ってキャンセル待ちしに来た。なんとしても、どこでもいいから本州に帰りたいという気持ちです」

岡山から来た女性「きょう飛べばいいが、きょう飛ばなかったら月曜日ぐらいまで無理かなと思うと仕事のこともあるし物資のことも心配。帰ったら野菜が食べたいですね。コンビニとかがカップラーメンとかしかなくて」

県民生活が徐々に戻るかと思ったのもつかの間。台風はUターンして、再び接近。

5日の那覇市役所「長引く台風の影響で避難所に身を寄せる観光客の姿もありました。」

名古屋からの観光客「(宿泊先のあった)恩納村の役場の人にここまで乗せて来ていただいて」「手厚い(対応を)やっていただいて、沖縄の人の温かみを本当に感じています」

そして最初の接近とは一転して、今度は雨の被害が多くみられました。

2度の接近で影響長期化の台風6号 各地の被害

上田健太郎記者「道路が冠水してしまって車が通ることができなくなってしまっています」「道路が冠水して車がUターンしようとしています」

県内各地で道路の冠水が発生。

濱元晋一郎記者「雨が降り続く中、住宅街の斜面が大きく崩れて、一部の色が変わっています」

がけ崩れも発生し、読谷村では、最も高い警戒レベル5の「緊急安全確保」が付近の112世帯271人に対して発表されました。

県内各地に大きな被害をもたらした台風6号。この台風の影響で2人が死亡したほか、102人がけがをするなど人的被害も相次ぎました。またきょう午後4時現在でも、1800戸が停電していて沖縄電力はあす午前中までの復旧を目指すとしています。

台風の影響で滞っている物流も徐々に回復してきていますが、船でしか移動できない小規模離島は、船の欠航が続いていて影響はまだ続きそうです。

2度の接近で影響長期化の台風6号 各地の被害