めざせ甲子園、きょうからはこの夏のシード校が続々と登場します。まずは春の大会でベスト4に入った西原です。熱きムードメーカーの4番バッターを中心に声の”質”を高め、夏のさらなる躍進を目指しています。
春の大会24年ぶりのベスト4に輝いた西原。夏は第4シードで、2回戦から登場します。その西原の戦力分析。(投手力 3.5 守備力 3.5 機動力 4 打撃力 3 メンタル 3)
投手力は3.5と控えめながら2年生エース、友寄瑞昌(ゆきまさ)が、日々存在感を増しています。MAX117キロと球速こそあまりないものの、同じ投球フォームからストレートと変化球を投げ分け巧みにバッターをかわす投球術を習得し、春ベスト4の立役者となりました。
西原 友寄瑞昌選手「2年生バッテリーということもあって、緊張感はどの選手よりもあると思う。それに負けないように春の大会頑張ってきたので、夏の大会それよりプレッシャーかかると思うので、それに負けないように頑張っていきたい。」
春で結果を出し、夏に向けて勢いを増していく西原ですが成長の糧となったのが秋の2回戦。9回ウラに逆転サヨナラ負けを喫しました。この敗戦を機に、チームのテーマとなったのが、試合「後半」の強さです。
試合が進むにつれて疲れが出てくる中で、いかにミスを少なくするか。守備位置や送球の確認など、チーム全体でより質の高い声出しにこだわり、お互いの集中力を高めることを意識してきました。
西原 赤崎蓮次選手「自分たちの練習試合や大会も含めて、7回8回9回の後半部分で負けたら、夏でもそこが響いてくると先生が言っているので、絶対負けない思いで7回8回9回はより意識してプレーしている。」
一冬を越えて、声出しの質にこだわってきた成果が表れます。春の大会では、3回戦で8回に3点を挙げて逆転勝利。準々決勝ではサヨナラ勝ちを収め、終盤の勝負強さで準決勝まで勝ち上がったのです。
西原 永山煌主将「7回8回9回の後半の粘り強さは練習試合の時からずっとやってきたので、強くなっていると思う。」
グラウンドに響く西高(にしこう)野球部の声の中心となっているのが、副キャプテンの國吉遼真です。
西原 國吉遼真選手「まずは守備から流れを作るというか7回からも初回と同じ気持ちでできるので、自分は7回から気持ちを切り替えて大きい声でチームを引っ張っていくように意識している。」
國吉くんは4番・ファーストとして打線を引っ張り、練習や試合では持ち前の明るさと声でチームを盛り立てています。
西原 國吉遼真選手「ピンチになった時にみんなが落ちてしまう。相手の雰囲気に飲み込まれたり、その雰囲気とか相手の声掛けを自分の声で少しでも紛らわせたり、プレッシャーを少しでも減らせたらなと思って、いつも声を出している。」
春の大会では4番バッターとしてチームをベスト4に導いた國吉くん。しかし、準決勝ではノーヒットに終わり、7回の守備。送球を捕ることができず、このプレーがコールド負けの最後のプレーに。こだわってきた「試合の後半」でまたもや悔しさを味わうことになりました。
西原 國吉遼真選手「自分の1つのプレーのせいでチームが負けてしまったので、チームにとっても申し訳ない気持ちだった。」
春の大会が終わった後も、しばらくは落ち込んでいたといいますが、チームメイトは國吉のチームへの貢献に感謝の思いを持っていました。
西原 前田空星選手「チームが劣勢の時でも、雰囲気が良い時でも、國吉の声がみんなの助けになっていて、守備で辛い時も國吉くんが引っ張ってくれて、どんどん雰囲気が上がったりしていくので、結構大きい存在だと思っている。」
西原 赤崎蓮次選手「チームが静かな時に1人でも声出してくれるので、自分としてはすごく助かっているし、負けている雰囲気とかで1人で頑張って声出してくれる。」
西原 永山煌主将「本人は落ち込んでいたけど、そのミスだけが負けの原因じゃないし、他のプレーでもいろいろミスしたりとかあったので、そこらへんは本人のせいじゃないよと伝えた。」
プレーで、声で引っ張る國吉くんは、夏に向けさらなる進化を誓っています。
西原 國吉遼真選手「自分たちのミスをなくしたら夏もう一度戦ったら、自分たちは勝てると思っている。その分もっと成長できると思うので、夏じゃなくて春でこういう経験ができたと思うので良かったと思っている。」
西原 國吉遼真選手「ミスもせずに簡単なプレーやいつもやっているプレーは確実に。取れるアウトは1つずつ確実に取るという気持ちでノックを受けている。」
春を経てさらに気持ちが強くなった4番バッターを中心に、試合終盤の粘り強さを増した西原が、今度は夏の主役に躍り出ます。
西原 友寄瑞昌選手「4番の國吉先輩が3点以内に抑えたら自分が取ると言っていたので、その言葉を胸に刻んで、3点以内、できれば最少失点に抑えて、4番に打ってもらうという野球をしたい。」
西原 國吉遼真選手「1試合でもチームのみんなと試合したいので、そのために1試合1試合無駄にしないで、成長につなげていきたい。」
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