「めざせ甲子園」。きょうは抽選会で大会1日目に第2試合で八重山商工との対戦が決まった那覇国際高校です。
夏に向け新たな挑戦をしているチームは、今年から始まった進学に重きを置く高校が集まっての強化大会でも結果を出し、手応えを掴んでいます
先月末、2日間に渡って行われた5SK(ごーえすけー)大会。参加校の頭文字をとったもので、連合での参加を含め5チームが出場しました。日頃、文武両道を実践する進学校による大会です。
向陽 仲里裕太部長「勉強がたくさんの量があったり土日は模試があったり、部活動の時間に制限があったり、そういう環境の中 野球を頑張っている生徒が多いので、特に3年生に活躍の場を与える大会にして欲しいということで、そういうことも1つのポイント」
この大会に出場した1校が那覇国際。初戦となった2回戦、攻撃ではチャンスでタイムリーヒットが出るなど得点を重ね、守りではミスで失点する場面もありましたが、エース格の儀間礼士(ぎまれいじ)が尻上がりに調子をあげ、反撃を許さず勝利。選手たちは手応えと課題を手にしました。
那覇国際 屋富祖壱心主将「攻撃面ではしっかりチャンスをつくってヒットで(走者を)還す攻撃ができたのでそこは非常に良かったと思うので」
那覇国際 儀間礼士選手「(課題は)先頭打者を抑えることやストライク先行で投げることで、しっかり打ち取ってテンポの良いピッチングをすること」
秋・春と県大会は初戦敗退で悔しい思いをしてきた那覇国際では、夏こそはと知恵も絞っています。その一つが。
那覇国際 比嘉暖乃マネージャー「試合の前日などに部員と先生たち、マネージャーも含めたみんなで投票して、その投票結果を監督の町田先生が集計して決めている」
投票とは携帯のアプリをアレンジして那覇国際が新年度から始めたメンバー決定方法です。各自がその週の練習で良いと思った選手をポジションごとに選び、一番票を集めた選手が週末の練習試合の先発メンバーとなります。
那覇国際 屋富祖壱心主将「チーム内での競争が生まれて、一人ひとりが高い意識を持って練習に取り組めているかなと思う」
結果、那覇国際は自分たちが選んだメンバーの活躍もあり、1回目の5SK大会で優勝。夏に向けて弾みをつけました。
この4月から指揮を執る町田監督は、この投票制によって同じ部内の仲間からも「応援される選手」になってほしいと語ります。
那覇国際 町田宗毅監督「(部内外から)応援される野球部・選手になって欲しいと、それを目標にやっていて、春の負けも力の差がそれほどある訳でもないけど、コールド負けからこの子たちや、自分も含めてだが何か変わらないといけない」
選手の目線から、努力している選手、上手くなっている選手を推薦して欲しい。それぞれの長所を見つけ、投票で応援する取り組みは良い意味での緊張感をもたらしています。投票のたびに接戦がつづくキャッチャー陣は。
那覇国際 比嘉雄太選手「先生たちが(職員室から)降りて来られない時間で部員たちで(練習を)やる時間があるので、各自が判断して実際に試合にこの人に出て欲しいということが反映されるというのはすごくいいことだと思う。モチベーションにもなってプレーにいい意味で緊張感が持てると思う」
那覇国際 宮城一誠選手「日頃から先輩に勝てるように小さいことを意識して取り組んでいる」
学校のグラウンドは他の部活と4分割、広く使えても2分割。練習時間にも限りがある中、練習方法も工夫して行うチームにとってモチベーションの向上は大きな意味を持ちます。
那覇国際 比嘉駿副主将「チーム内でも応援される人が試合に出るというのと、あとはチームの雰囲気をしっかり上げていくという意味でもこれはいい取り組み」
年明けに行われている野球部対抗競技大会で、塁完走14秒42の県内1位となったキャプテンも、チームの底上げに手ごたえを感じています。
那覇国際 屋富祖壱心主将「この夏は見えない力を大事にして周りから応援される野球部をつくって、大会の試合の日には友だちだったり先生だったりたくさんの人に来てもらって応援してもらって、皆の前でいいプレーをして勝ってかっこいい姿を見せたいという夏にしたいと思う」
効率的に、そして情熱的に応援される選手へと成長してきた那覇国際ナイン。この夏、多くの声援に応える活躍を誓っています。
那覇国際 儀間礼士選手「いままでやってきたことを全部出してマウンドは譲らない。チームが勝てるような勢いづくようなピッチングをしたい」
那覇国際 比嘉駿副主将「秋・春と悔しい負けが続いているので、まずは1勝。それからしっかり甲子園に向けて一戦必勝でやっていきたい」
「しかんだら負け!ぶちかませ那覇国際!!」