めざせ甲子園、6校目のきょうは北山高校です。マネージャーも一体となって夏へ向かうチームにはどんな状況でも決して変わらない「不動なもの」がありました。
「5回いけるよ5回下まで下までベルトつけてベルト」
北山高校野球部のウォーミングアップ。まるでトレーナーのように手本を見せるのが諸喜田佑さん。そして監督のように、部員たちを見て回っているのが與那嶺穂乃華さん。2人の3年生マネージャーです。
與那嶺穂乃華さん「いつもと違ってさぼっている人少ないからや、いいよいいよ、ねじってしっかり上まであげて」
左・諸喜田佑さん 右・與那嶺穂乃華さん「最初は2人で手伝いという形で始めたんですけど、それで一緒にメディシンとか参加するようになりました」「みんなが練習している合間に先生から教えてもらって動画を見て覚えました」
與那嶺穂乃華さん「やるからには勝ちたいので絶対に負けたくないですし、その分自分たちも日々のサポートと環境整備くらいしか自分たちにはやることはないんですけど、それを全力でやって勝ちに繋げられたらと思います」
頼もしいマネージャーも一体となって戦ってきた今のチームには代わることのない「不動なもの」があります。
まずはチームの4番に座る長嶺壮流(たける)。この1年間、たとえ好調・不調の波があったとしても一打席も4番を外されたことはありません。
長嶺壮流(たける)選手「4番が打てなかったら試合で負けると思うので、そこはプライドを持ってやっています」
中本昌弥監督「代えることはなかったですね、それも踏まえて4番だということを伝えました打てなくても立ちたくなくても時には立たないといけないよ、ということで打線の中心、一番最初に組む打順なので誰よりも責任を持ってほしかったというのが一番です」
春の県大会では長嶺はノーヒットに終わりチームも2回戦で敗退。不動の4番としてスイングにもさらに気持ちが入っています。
長嶺壮流(たける)選手「(夏は)3年生で最後の大会になるので悔いは残さないようにストライクを1球も見逃さないように全力で振っていきたいと思っています」
ミーティング「成長の早さはみんなで変えきれるからペースを上げていって他のチームに差をつけられるように」
チームにとってもうひとつ代わらないものが、キャプテンです。もともと代わることの少ないポジションではありますが安里星也君が歩んでいるキャプテンとしての道のりは決して平坦なものではありません。
安里星也主将「自分の体調面に関しては毎日悩んでいたというか気持ち的には難しかったです」
この世代で1年生の頃からリーダーシップを発揮してきた安里君ですが、去年4月に新型コロナに感染すると頭痛などの後遺症にも苦しみ約3か月練習を休むことに。新チームの始動とも重なり同級生たちは安里君がいない状態でスタートを切りました。
東江翔選手「星也がいない時は星也の分を3年生全員でしっかり後輩にも注意しながら壮流(たける)中心に3年生全員で頑張ってきました」
長嶺壮流(たける)選手「戻ってくるまでの間はみんなで頑張ってチームをつなげていこうという考えでやってきました」
そして新チームが始まってしばらくして安里君はグラウンドに戻ってきましたが体調は万全ではなく休むことも多く、これまで大会への出場もかなっていません。
安里星也主将「体調自体が回復しているわけではないので、エネルギーを使うところをしっかり考えながらキャプテンとしてみんなを背中で引っ張れないというのは一番もどかしいですし」
中本昌弥監督「本当に体調がすぐれない時はアップしてベンチの後ろの方に座りながらチームが何か盛り上がらない時に前に出てまた一言言って、下がってと満身創痍の中でできることを彼がグラウンドの中で探して(いた)」
今でもメニューによってはチームと離れて体を動かすなど体調を見ながらの時間が続いている安里君。それでも、チーム内で「キャプテンを交代する」という話はこれまで一度も出なかったといいます。
諸喜田佑さん 與那嶺穂乃華さん「星也の言葉でチームが動いている感じでマネージャーから見ていても、本当にチームの中心になってくれて、みんなから尊敬されている。みんながこの人だったらついていきたいと思える人」
長嶺壮流(たける)選手「星也しかいないと思います。前だけ向いてチームを引っ張ってくれているから」
東江翔選手「僕の中では(キャプテンは)星也一択です」
そんな仲間たちからの信頼と期待に応えるべく安里君は代わりのいない「キャプテン」として強い思いで夏を目指しています。
安里星也主将「仲間からの思いなのでキャプテンとして最後まで戦わないといけないなという気持ちと、キャプテンとしてみんなの前に立つ以上は悩みとか迷いとかをみんなに悟られないようにしないといけないし、自分がそんな感じだったらチームも崩れていくと思ったので最後まで戦い続けて最後には甲子園をとれるそんな夏にしたいと思っています」
チームの中核を担う「不動なもの」が夏に向けてチームを動かしていく!そして何より代わらないものは、追い続けた夢「いくぞ 甲子園」。
諸喜田佑さん「みんな勝ちたいって気持ちは同じなので6連勝して甲子園に行きたいし全力でサポートしていきたいと思います」
東江翔選手「夏は甲子園に行って今帰仁村全体を盛り上げたいと思います」
「北山高校 いくぞ!赤鷲飛甲てっぺん!」
あすはいよいよ夏の沖縄大会の組み合わせ抽選会が行われます。QABのホームページで生配信もしますのでぜひご覧ください。そしてあすのめざせ甲子園は、組み合わせの結果と見どころ、学校紹介は那覇国際が登場します。
沖縄大会 抽選会中継 – めざせ甲子園!