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どんな進路をたどるのか不安が尽きなかった1週間ではなかったでしょうか?スーパー台風とも言われ5月に沖縄を直撃した異例の台風2号が各地に爪痕を残しました。

沖縄県内でひと足早く台風の強風域から抜けた石垣市。港では固定していた船のロープを外したり観光客の移動手段として欠かせないレンタカーを洗車したり朝から後片付けに追われていました。

レンタカー会社従業員「全部の車を一回洗わないといけないので、それは大変ですね」

国際通り店舗スタッフ「葉っぱとか木の枝とかがすごく散らばっていました。店の中に雨風が入ってきて拭いたりとか、そういう作業をしたりした」

6月1日午後から半日マヒしていたモノレールやバスといった公共交通機関も台風が遠ざかったことで6月2日朝から通常通り運行が再開され台風に奪われた日常が戻って来ました。

ただ、県内では突風にあおられて転倒するなど13人が重軽傷を負いました。人的被害だけでなく農作物も大きなダメージを受けています。

異例の台風2号が沖縄を直撃 日常生活は回復も農家に打撃

オクラ農家・徳元渉さん「予報では強いよという前情報はあったが、この時期なので梅雨前線の関係もあり、上がってきても大したことないだろうと高をくくっていたところがある。想定外といえば想定外。もう笑うしかない」

揺れて砂まみれのオクラ3日に渡って強い雨と風にさらされ続けた緑色のオクラが茶色の砂を被っています。葉っぱも黒く変色してしまいました。糸満市の海岸近くにある地区でオクラを栽培する農家が受けた被害は深刻です。

オクラ農家・徳元渉さん「ご覧のように風と雨で木がなぎ倒されてしまっているのは当然なんですけど、塩害で葉が塩もみにされてしまい、おそらく真っ黒に落ちてしまうだろう。回復までにもう少し時間がかかるかなという見込み」

オクラは6月ごろに本格的な収穫が始まります。旬を迎えた今の時期は通常なら一日に50キロほど採れるといいます。台風でもたらされた海水を含む雨や風による塩害でこれから2週間、販売や出荷ができないと肩を落とします。

オクラ農家・徳元渉さん「ピークで収穫が出来るように設計しているが、5月の台風でまさかピンポイントであたるというのは、想定がないわけではないが、ちょっと残念」

農園では今後、次のオクラを早く育てるために枯れそうになった葉っぱに栄養を取られないよう手入れを続けて収穫の再開を目指しています。

県内有数の米どころとして有名な石垣島では収穫が始まった直後に台風が襲来しました。

宮城米屋・宮城智一さん「穂が出たあとは田んぼに水を張って茎を守ることができないので、あとは見守るだけになってしまう。倒伏というんですけど、稲が倒れてしまうと、品質等にも影響が出て刈り取りが難しい可能性が懸念としてはある」

異例の台風2号が沖縄を直撃 日常生活は回復も農家に打撃

こちらのコメ農家では、大きな被害はありませんでしたが台風が収穫時期と重なったことで刈り取る直前の稲の状況を心配していたと言います。

宮城米屋・宮城智一さん「収穫前にギリギリに(台風が)来ちゃうといつもヒヤヒヤしている」

長期間にわたって台風2号は各地に爪痕を残しました。31市町村・85カ所に避難所が設置され最大73世帯・86人が身を寄せるなど不安な夜を過ごしました。

観光客「きょう帰る予定だったんですけど、台風が来て飛行機乗れなくなって(帰るのが)あすになっちゃったんですよ。台風で全然(沖縄を)回れてないですね」

各地の空港では欠航が相次ぎ3日間で延べ3万5000人以上が思わぬ足止めを食らいました。