※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

車線の合流などをするとき、左右どちらのウィンカーを出すか悩んだことはありませんか?那覇市にある交差点で、知っているようで実は知らないウィンカーのルールを考えます。

濱元晋一郎記者「こちらの道を通る時多くの人が迷っていることがあるといいます」

ドライバー「そのまま(ウィンカーは)左のまま出している」「実際どうなんですか?これって右に出すべき?」

ドライバー「本来だったらいったん左のウィンカーを出して、合流のときは右側のウィンカーを出さないといけないと思うんですけど、」

那覇市にあるモノレール駅に近い「おもろまち駅前交差点」です。真嘉比の住宅街と商業施設が立ち並ぶ新都心を結ぶ道と主要な幹線道路1つで多くの車が行き来する国道330号が交わっています。

濱元晋一郎記者「専用車線で合流をするとき、みなさんは右と左どちらのウィンカーをだしますか?」

実情はどうなのか?取材班がきのう1時間にわたって現場を通る車を数えてみました。通った車は122台あって、そのうち左ウィンカーは119台、右ウィンカーは3台と、ほとんどのドライバーが「左」を選択していました。ただ、話を聞いてみると100%の自信を持って「左」を出していたわけでもありませんでした。

交差点の合流 ウィンカーはどう出す?

ドライバー「わかりづらいと思います、左のウィンカーを出して入るけど、次はわざわざ右のウィンカーを出さないといけないのか?」ドライバー「後ろの車からしたらウィンカーは左だし、(合流先の車線の)車からしたら右かもしれないですよね、そこは難しいところですよね」

右か?左か?果たしてどちらにウィンカーを出すのが正しいのでしょうか?警察に聞いてみると。

県警本部 交通企画課崎浜秀樹警部「こちらの場所は交差点に当たるので左折する場合には左のウィンカーを点けるということになります」「(左折する前の)30mの地点から左側のウィンカーを入れて左折が終了するまで継続させなければなりません」

真嘉比側から「おもろまち駅前交差点」にぶつかる車線はそれぞれ、「右折用」「直進用」「左折用」の3種類に分かれています。道路が分かれていても交差点の1部に当たるため、「左ウィンカー」を出すことが正解です。

ポイントは「交差点」かどうかです。十字路やT字路みたいなわかりやすい形ではなく、合流のような形でも交差点になる時はウィンカーを左に出します。

交差点の合流 ウィンカーはどう出す?

県警本部 交通企画課崎浜秀樹警部「進行する際にも自分の車両の前に車が止まっていないか、側方に自転車やバイクがいないかというところ注意しないといけません」

交差点を左折する時と同じとは言っても信号機がなく、曲がるタイミングはドライバーの判断にゆだねられるため、横断歩道を渡る人や車とぶつからないよう気を付ける必要があります。

ドライバーを悩ませる複雑な場所がもう1つありました。「古島インター交差点」です。首里から安謝につながる環状線の県道82号と浦添市に向かう国道330号が立体的に交わっています。

県道82号を曲がる部分でもウィンカーの出し方を調査しました。1時間で204台通った車のうち、「左ウィンカー」は190台で「右ウィンカー」は14台でした。

県警本部 交通企画課崎浜秀樹警部「県道82号から左へ抜ける場合には、交差点に当たるので左のウィンカーを点灯させなければいけません」「国道330号と擦り付けるような形状であるので、左折ではなくて進路変更と同様に右にウィンカーを点灯させて合流する必要があります」

交差点の合流 ウィンカーはどう出す?

最初の県道82号から入っていく地点は、「おもろまち駅前」と同じ「交差点」で「左折」に当たるため「左ウィンカー」を出します。次に国道330号の本線とぶつかる地点は「合流」になるので「右ウィンカー」を出します。高速道路に入る時と同じ、「進路変更」になるというわけです。

要するに左ウィンカーを出して県道82号を左折した後、国道330号には「右ウィンカー」を出して合流するという2段階の動作をする必要があるというわけです。

県警本部 交通企画課崎浜秀樹警部「(進路変更をするとき)車のミラーには死角がありますので、必ず目視での後方の確認をしたうえで周囲の安全確認をしっかりしたうえで進路変更をしてほしいと思います」

県内では今年に入って、すでに868件の人身事故が起きていて、このうち6割近くの502件が交差点で起こっています。

事故の防止や安全運転を呼びかける全国交通安全運動の期間はあすまでです。形が複雑な場所でも自信を持って正しくウィンカーを出すために知っているようで意外と知らない交通ルールを調べてみてはいかがでしょうか



「交差点の合流 ウィンカーはどう出す?」 記者解説

「交差点の合流 ウィンカーはどう出す?」 記者解説

普段あまり意識せずにウィンカーを出していましたが、紹介された2つの交差点ではよくよく考えると右と左どちらに出すか迷ってしまいますね。

濱元記者「話を聞いたドライバーの方たちも、なとなく左折だからこれまで左に出していたけれども、当たっているのか自信はないと話す人がほとんどでした。」

「おさらいすると、ポイントは「交差点かどうか」でした。「おもろまち駅前交差点」では一般的な交差点よりも、左折する車線に角度がつけられているため、進路変更をする時のように右ウィンカーを出すのが適切なようにも見えます。」「しかし、どんなに角度がついていても交差点という分類であれば、ウィンカーは左に出すのが正解です。」

もうひとつの「古島インター交差点」も構造は一緒なんですよね。

濱元記者「はい。ただ古島インター交差点では、おもろまち駅前と同じ要領で左折した後に、330号に進路変更をして合流しなければいけないため、右ウィンカーを出す必要があります。」「つまり、左折をして進路変更をするという2段階の動作を行うため、左ウィンカーを出した後に右ウィンカーを出すことになるのです。」

似たような交差点でも通行のルールが違っていんですね。

濱元記者「はい。だからこそ交差点や通行方法がわかりにくい道では、思わぬ事故を防ぐために、路面に書かれた注意や標識などをしっかりと確認することが大切です。」