陸上自衛隊のヘリコプターが宮古島周辺で消息を絶った事故で、4月17日も現場海域周辺では自衛隊による捜索活動が進められています。また、4月16日死亡が確認された2人について岸田総理は「痛恨の極み」だと述べました。
岸田総理は「残念ながら(引きあげられた)2名の方については亡くなっておられたことを確認いたしました。懸命な救助活動を行ってきたものの、こうした報に接しましたことは痛恨の極みであります」と述べました。
4月16日、自衛隊は、機体周辺で確認した5人のうち2人を引き揚げ、海上保安庁の巡視船で平良港に運びましたが、午後7時ごろに死亡を確認したと発表しました。
その後2人は港から陸上自衛隊の駐屯地に移送、そして、4月17日朝松村かれん記者は「午前10時46分です。4月16日発見された隊員の遺体をのせたヘリが、航空自衛隊宮古島分屯基地を飛び立ちました」と伝えました。
4月17日正午過ぎに那覇空港に着陸する様子が確認されました。今後、検死などが行われる見通しです。
花城桜子記者は「午後2時の伊良部島、フナウサギバナタです。奥に見える潜水艦救難艦ちはやでは午前中から飽和潜水が再開され、行方不明になっている隊員の捜索が続けられています」と伝えました。
4月17日も朝から、海底で見つかっている3人の引き揚げに向けた作業を進めているほか、まだ見つかっていない残り5人の捜索を続けています。
陸自ヘリ 土日の動き
今月6日に消息を絶った陸上自衛隊のヘリコプター。乗っていた隊員10人も行方不明となっていた中、先週木曜日の夜、伊良部島の北側およそ6キロの海底で隊員と機体の一部とみられるものを発見しました。
これを受けて自衛隊は、潜水士が100メートル以上の 深さでも潜れる「飽和潜水」などの技術を使って、 事故機の機体か確認する作業を進めると見られていました。
濱元記者「潜水艦救護艦ちはやが飽和潜水を行おうとした現場付近は雨が降っていて波も荒くなっています。時折雷の音のようなものも聞こえました」
しかし、悪天候や機材の状態、潮の流れなどダイバーの安全を考慮して先週金曜日、そしておとといと飽和潜水は中止となりました。
松村記者「行方不明となったヘリの隊員が見つかった現場では自衛隊の船による捜索が続けられています。午前中から飽和潜水も行われていて発見された5人の引き揚げ作業が行われています」
きのうになって飽和潜水が開始されると引き上げの作業が本格化。午前中には、海底で発見されたものが消息を絶ったヘリの一部であることや確認された隊員の数が5人であったことなどが確認されました。そして、5人のうち2人が引き揚げられました。
松村記者「午後6時48分です。平良港に海上保安庁の船が到着し、救助された隊員でしょうか。海上保安庁から自衛隊に引き渡されています。」
その後、救助された2人は海上保安庁の船で港へと運ばれましたが、自衛隊が死亡を確認。宮古島駐屯地に移されました。
事故の発生から12日目。ようやく機体を発見し隊員の救助活動が本格化しています。しかし、残り5人の行方は依然分かっていません。あす以降も、残りの隊員の捜索が続けられる見通しです。