沼尻キャスター「夏の前哨戦と言われる高校野球の春季大会はおとといが決勝戦、そして優勝校と春のセンバツに出場した沖縄尚学とのチャレンジマッチがきのう行われ、夏のシードが決まりました。」
どちらが勝っても初優勝。日本ウェルネスと宮古による春の頂点をかけた決勝戦。
ウェルネスは3回、2アウトランナー無しから連続ヒットでチャンスを作ると、宮古のミスに乗じて先制点。さらに8番・知念陽之介(ひのすけ)のタイムリーなどでこの回一挙5得点。4回にも2点を加え初優勝へ大きく近づきます。
対する宮古は、5回から準決勝でも好投した花城駿(しゅん)がマウンドへ。ライト・内間好晟(こうせい)の好守備もあり流れに乗った花城はウェルネスにヒットを1本も許さない好投を見せます。
すると7回。宮古打線が反撃に出ます。ウェルネスの守備の乱れで1点を返すと1番・川根心真(しんま)2番・友利太智(たいち)の連続タイムリーでこの回3得点。試合の流れが変わり始めます。
続く8回、今度はウェルネスが継投へ。こちらも準決勝で好投した安里幸大。
ウェルネス10安里幸大投手「ヒット一本でも打たれたら逆転される雰囲気だったので強気でストレートで攻めていきました」
安里はデッドボールでランナーは出したもののヒットは打たせず、失いかけた流れを再び引き戻します。
そして創部6年目を迎えたウェルネスが秋春夏通じて初優勝を果たしました!ただ、選手たちは“歓喜に沸く”ことはありませんでした。
ウェルネス8宜野座凛主将「優勝できたことはとてもうれしいんですけど沖縄尚学を倒さないことには夏は勝てないと思っているので」
チャレンジマッチ 沖縄尚学 対 日本ウェルネス
優勝したウェルネスが挑むのが春のセンバツに出場した沖縄尚学。夏の第1シードをかけた一戦は、ウェルネスにとって去年秋の県大会決勝で大差で敗れたリベンジマッチでもありました。
しかし、試合はセンバツで2勝をあげるなど全国での経験を積んだ沖尚が1回から力を発揮します。センバツでホームランも放った4番の仲田侑仁(なかだ・ゆうと)が先制タイムリー。さらに5番・大城龍紀も続き、この回2点をあげます。
一方、リベンジに燃えるウェルネスもセンバツで好投した沖尚の先発・儀部皓太朗を攻め立てます。ノーアウト2塁3塁のチャンスでこの打球が沖尚のミスを誘い、1点差。さらに4番・當銘愛渉がタイムリーを放ち、同点に追いつきます。
試合はその後、両チームの投手がふんばり同点のまま9回が終了。延長に突入し、ノーアウト1・2塁から始まるタイブレークへ。延長10回、先攻めの沖尚は2アウトながら2・3塁として、代打・永吉盛空(せいあ)。タイムリーで沖尚が1点を勝ち越します。
あとがなくなったウェルネスはそのウラ、1アウト満塁と1打逆転サヨナラの場面を作ります。打席には4番・當銘。センターへのヒットで同点、そして逆転のランナーも一気にホームへ!しかし2人目はアウト!サヨナラとはならず決着はつきません。
続く延長11回。ウェルネスは前日の決勝でも115球を投げたエース・上原律己がマウンドへ。
ウェルネス1上原律己投手「良い勝負をしているなと思っていて最後(登板が)あるなと自分で勝手に思って作っていました」
対するは沖尚の上位打線。エースが2者連続三振を奪い、沖尚の攻撃を0に抑えます。
1点取れば勝利となる11回ウラのウェルネスは内野ゴロの間にランナーを進め、1アウト2・3塁とします。ここで沖尚は申告敬遠で、満塁策を選択。激しい攻防の中、打席に入るのは8番・新城琉愛(るきあ)
ウェルネス2新城琉愛選手「外野に打てばサヨナラだったので自分で決めようと思い切っていきました」
ウェルネスがサヨナラ勝利で秋のリベンジに成功しこの夏の第1シードに!ただ、まだまだライバル心は消えていないようです!
ウェルネス10安里幸大投手「きょうは勝ったんですけどあの(秋の)悔しさを忘れず、沖尚を意識して練習していきたいと思います」
ウェルネス2新城琉愛選手「実際は夏が本番なのでまた沖縄尚学を練習でイメージしてまた夏、勝てたらいいなと思います」
これで県高校野球は春の日程が終わりまして、夏の沖縄大会のシードが決まりました!第1シードがウェルネス、第2シードが沖縄尚学、第3が宮古、そして第4が春の準決勝でウェルネスに敗れた西原となっています!いよいよ「夏」がやってきます。