県外の高校生たちが沖縄に集まって3泊4日の平和学習に参加しました。沖縄戦や基地問題について学びながら反戦・平和への思いを改めて強くしたようです。
沖縄での学びをこれからにつなげ声を上げていきます。沖縄とともに歩んでいきましょう。
反戦平和への思いがびっしりと詰まった「寄せ書」。高校生たちが沖縄で平和学習をやりきった証です。
東京都から参加(高校2年生)中田結さん「帰ってこのことをどう伝えるか課題として持って帰って、沖縄についての学習をこれからもっと深めたいと思います」
78年前の沖縄戦や基地問題について学ぼうと東京や広島など県外各地から小学生から大学生までおよそ60人が集まりました。きのう、伊江島を訪れた一行は沖縄戦から3年後の1948年8月6日に起きた「LCT爆発事件」について学びました。
戦時中にアメリカ軍が伊江島に持ち込んだ未使用弾など125トンの爆弾が海洋投棄をするため積み込んでいた船のなかで荷崩れによって爆発したというものです。島の住民を含む107人が犠牲になり、70人あまりが負傷するなど200人近くが巻き込まれました。
LCT爆発事件の体験者・知念シゲさん「(死体で)足の踏み場もなかったんですよ。おじいさんが棒を持ってこの死体を返しているんですよ。孫を探すために」
高校生の前で自らの体験を伝える知念シゲ(ちねん・しげ)さんは当時1年生で親戚の男の子を死体の山をかき分けながら探したといいます。
広島県から参加(高校2年生)上川圭都さん「(学んだことを)たくさんの人に話してLCT爆発事件のことを知ってほしい」
広島県から参加(高校2年生)今村月紀さん「実際に伊江島に行ってみて見てみると本当に(事件が)あったんだと実感がわく」
埼玉県から参加(高校3年生)寺田裕太郎さん「18歳で選挙権とかがあるので今の小学生とか幼稚園のために、自ら行動、自分のできることをしっかり考えていかないといけないというのが新たに自分の中で1個(参加したことで)固く決心がついた」
平和学習は27日からきょうまでの4日間実施されました。高校生たちは伊江島をはじめ糸満市の平和祈念資料館や宜野湾市の普天間基地、辺野古の新基地建設で揺れるキャンプ・シュワブのゲート前などもまわって沖縄が置かれている現状についても学びました。
最終日のきょうは県庁の前で核兵器廃絶を求める署名活動を行い、およそ1時間で325人分の賛同を得ることができました。高校生たちは それぞれの地元に戻っても、沖縄で学んだことを胸に、平和について考え続けます。