今回のテーマは、水中でかくれんぼ後編です。
長田「海の中で上手にカムフラージュしている生き物たちを今回もたくさん登場します」
長田「指の先に何かいるのわかりますか?かなり小さな赤っぽい生き物がいるんですが…」
なんでしょう?
長田「実はカニの仲間、コノハガニがいます。海藻を体にくっ付けて偽装してるんですが、そもそもカニには見えないですよね。体のカムフラージュは100点。呑気にえさを食べている最中でした。目も、どこにあるのかわからないですよね」
これを見つけるのがすごい!
長田「赤い海藻の所にいたら、探すことすら出来なかったと思います。そしてこちら。体も場所も100点満点のコノハガニがいますよ」
葉っぱにしか見えません。
長田「先ほどのコノハガニと比べても、完全に周囲に溶け込んでます。この色だと、本当にわかりずらい。様々な海藻を身につけてカムフラージュ。見て下さい!このアフロヘア。自わにはこの髪型が似合うと思って、どこからか探してきたんでしょうね。動いてもらうために指を近づけてみました」
でもほぼ動かないんですね。
長田「そしてこちらも動いてくれないと全く気が付かない生き物」
よーく見ると手前がもぞもぞしてますね。
長田「これ、砂まみれのカニです。砂が付きすぎて、体の模様すら見えず。名前もわかりません。かくれんぼしたら一番になれるかもですね」
ホントですね!
長田「このカニは私の指と比べてもこのサイズですから、ほぼバレないですよね。でも、砂の上を歩いていた小さな生き物に乗っかられた時だけ、異常に嫌がってました。バレた!と思って、焦ったのかもしれません」
長田「こちらは、楽園の海でも何度か登場しているハダカハオコゼ」
葉っぱにしか見えません。
長田「色のバリエーションが豊富な魚なんですが、この色が一番カムフラージュに適している色だと個人的には思ってます。あくびしましたよ」
だんだん可愛く見えてきました!
長田「見つかっていないという自信があるんでしょうね。カムフラージュして自わを守りつつ、バレないように獲物に近づき捕食するんです」
生きていく知恵ですね。
長田「可愛らしい帽子を被ったように見えるカニを紹介します。岩に付いているチャツボホヤをハサミでちぎって頭に乗せながらカムフラージュしてます。名前はシカクイソカイカムリ。以前、とっても近い種類でオガサワラカムリというカニが有名になった事があるんですが、その愛称が『ユキンコボウシガニ』だったんです。個人的には、そのネーミングがバッチリはまってて好きだったので、このように頭にホヤを乗せているカニ全ての総称で、そう呼びたいなと思ってました。歩き出すと、バランスの悪さが際立ちます」
ヨロヨロっと歩く姿が愛らしいです。思わず頑張れ!と声をかけたくなりますね。
長田「でも、岩に固定して生活するホヤにしてみれば、まさか動き回る生活が待っているとは思わなかったでしょうね。こちらは、別の場所。大小様々なチャツボホヤがありますが、シカクイソカイカムリ1匹隠れてます」
ブツブツがいっぱい!
長田「苦手な方が多いかもしれませんが、がんばりましょう。カムフラージュは完璧なんですが、動いてるホヤありますね。これ、かくれんぼでは動きすぎでバレるパターンです。シェイクし過ぎ( ^∀^)」
本当に揺れてますね!
長田「行動が面白かったので、しばらく追跡すると…。別のホヤの上に乗ってしまいました。しかも強引に!頭の上に乗せるだけでは不安だったんですかね。サンドウィッチ状態になりました。撮影しながら、面白くて笑いが止まりませんでした」
長田「最後は、カムフラージュの最上級」
何か動いてますよね。でも何だか全くわからないです。
長田「エビの仲間、フィコカリスシムランス。どこが体の部わなのかすら、よくわからないですよね。しかも大きさ3mmほどとかなり小さいため、探すのも一苦労するエビです。かくれんぼしたら、じっとしてるだけで、最後まで見つかりません。目、わかります?目にピント合わせようと頑張りましたが、海藻と一緒に揺れるため、全然合いません。カムフラージュの達人は、撮影対象としても最上級に難しかったです」
前編、後編と生き物たちのびっくりするような海の中の暮らしを知ることができました。
長田「海の生き物たちが、色々と工夫している姿を見て感動しました。かくれんぼ、強いものばかりでした」