海に来てビーチを歩いている時にポイ捨てされたごみが目について少し残念な気持ちになったことはないですか?小さなごみがポツンとあるだけでもきれいな景色が汚されたような気がするし、なんで捨てる人がいるんだろうと疑問に思うことがあります。
心ない行為から美しい海を守っていくため、誰から言われるわけでもなくビーチクリーンに汗を流す中学生と高校生がいます。
インタビュー国頭中学校 比嘉海琉さん「海がもともときれいな時もあったが、ごみが増えてきている」
インタビュー仲村太陽さん「一人でも多くごみを捨てる人が減って、拾う人が増えてくれるといいなと思って拾ってます」
飲み残しが変色したペットボトルやさびて朽ちた空き缶など、いつからあるのかわからないごみが海岸付近に大量に捨てられていました。なかにはガスコンロといった家庭ごみもあります。
美しい砂浜を取り戻すべく、おととい 地元の中学生が清掃活動に精を出していました。汚された海を見ていられないと、生徒たちが立ち上がって起こした行動だったのです。
比嘉海琉さん「(みんなで清掃ができて)うれしいです、ごみを全部なくそうと思いました」
発案者は生徒会で副会長を務める比嘉海琉さんです。普段から地域を清掃していて、以前、海でゴミをポイ捨てした大人を注意したところ、返ってきた驚きの言葉に心を痛めました。
比嘉海琉さん「そばにカップルがいて、そのひとたちがごみを捨てていて注意したんですよ、なんで捨ててるのっていったら、お前らには関係ないだろって言ってて、」「ありえないと思いました」「中学生でもできるのに大人ができないのは、どういうことですかって言いたいです」
海琉さんはきれいなビーチを維持するために、今後もみんなで清掃活動を続けていきたいとしています。
ダイビングボートを運転する高校3年生の仲村太陽さんも、月に2回ほど、海や漁港に捨てられたごみを片付けています。子どもの頃から、釣具店を営む父親の影響で釣りを初め、海とともに育ってきました。
仲村太陽さん「癒しだったり、自分の一番好きな場所です」
海や魚釣りを好きになってもらおうと、定期的に地域の子どもたちを連れて海に出ています。
Q太陽さんの印象は?子どもたち「かっこいい」「ごみを熱心に拾っているところ(がかっこいい)」
来た時よりも美しく、そんな心意気で釣りが終わった後のごみ拾いを欠かすことなく続けています。この日は本部漁港のまわりをきれいにしました。一見すると何もなさそうな場所ですが、雑草やブロックの陰にごみは潜んでいて開始5分ほどで持っていたバケツと袋がいっぱいになりました。
Qごみ多いですね。「やばいですね、Q心は折れませんか?」「自分はずっとやっているので心は折れないです。」
拾ったごみは、一つひとつ分別をして家で処理しているといいます。
仲村太陽さん「今よりも環境をよくしたいというか、その気持ちだけです」「最近は魚も減ってきているとよく聞くので釣れなくなったり、サンゴも白化していたり、昔みたいには戻せないけど、それに近づける感じにできたらいいと思います。」
比嘉海琉さん「砂自体は真っ白だけど、ごみが入ったら真っ黒になるからそれも含めてごみを拾いたい」「これからも定期的にやりたいと思います」
無関心に捨てられているごみで汚くなった海をきれいにしようと、中高生が頑張っています。沖縄の美ら海を未来につなげていくために私たち一人ひとりが何をすべきか、今こそ、イマジンする時です。