「白梅学徒隊」として沖縄戦に動員され、戦後は、自らの戦争体験を語り継いできた中山きくさんの告別式が1月18日、那覇市で営まれ、関係者らが別れを惜しみました。
1月18日午後、那覇市で営まれた告別式には沖縄戦体験者や生前に関わりのあった平和ガイドなど多くの関係者が参列し、最後の別れを惜しみました。
2023年1月12日、94歳で亡くなった中山きくさんは、78年前の沖縄戦で傷病兵の看護にあたる白梅学徒隊の一員として戦場に駆り出されました。
戦後は、自らの体験を語り継ぎ、平和の尊さを訴えてきたほか、白梅同窓会の会長や九つの元女子学徒隊を束ねた「青春を語る会」代表を務めるなど、地上戦の悲惨さを後世に伝えるために力を尽くしました。
中山きくさんの同級生・岸本瑞江さん(94)は「涙が出てしょうがなかったです。きくさんが一生懸命やってくれたから、あれだけの人が集まってほんとありがたい」と話しました。
沖尚3年・地域研究部・登川拓磨さんは「私たちは20年前から部活で白梅学徒隊の足跡をたどるフィールドワークをして白梅学徒隊の歴史や体験だったりを語り継いできた」と話しました。
沖尚3年・地域研究部・神里春七さんは「この戦争の風化を止めるためにも高校で終わりではなくてこれからの人生でもしっかりと語り継いでいきたいと思った」と述べました。
若梅会・新垣由紀さんは「あんたいつまでも泣いていないで、はい次はあなたたちの番よと言われていると思って、何ができるかなというところは考えて行動していきたい」と述べました。
若梅会・いのうえちず代表は「きくさんが本当に口ぐせのように言っていることがいくつかあってその中の一つが思っているだけでは平和は来ないということ。行動しなさいということをいつもおっしゃっていた。私だけでなく若梅会のメンバーは胸に残っていると思う」と話しました。
参列した人は、中山さんの人柄を偲びながらこれまでの感謝を伝えました。