沖縄の未来を育む、子どもたちのエコ活動を支援する「ライオン美らaction」。今年で12年目になるこのプロジェクトで伝統的な食材を作る、宮古島市・池間島の学校の取り組みをご紹介します。
先生「ほこりとか、汚れが取れるように、どんどんやって」
登校してすぐ、朝から子どもたちが真剣に洗っているのは麦。宮古島市の池間島にある池間小中学校では、地域の伝統や食文化に興味を持ち、島の自然について考えてもらいたいと、去年から「宮古みそ」を作り始めました。
ライオンではSDGs活動の一環で沖縄の子どもたちに、持続可能な社会の重要性を知ってもらおうと、身近な環境問題などに取り組む学校をサポートしています。
この日は、地域の人に教えてもらいながら小学校の児童11人が、みそ造りの最初の工程、「麦麹」を作りました。
朝みんなで洗っていた麦は、午前中に大きな鍋で煮ていました。炊いた麦を作業台に移動させて、乾かすところからスタートです。
地域の人「今水気が沢山あるさあね、だから水気がなくなるまで、ひっくり返す」
児童「乾かすように混ぜるんですね」
早く乾くように、うちわで風を送ると、およそ20分で麦が乾きました!そしてみそづくりの重要な工程である、麦に種麹菌を混ぜる作業。まんべんなく、しっかりと混ぜ合わせていきます。
今日の作業はここまで。麦と麹を混ぜたものは、およそ1週間寝かせると、麦麹になります。さらにゆでた大豆と、今回作った麦麹、塩・酒などを混ぜ合わせ、みその原形ができあがります。
池間小中学校では年に3回ほどみそを作っていて、1学期は校内にある畑で栽培している「ウツマミ」とよばれる大豆を使って作っていたそうです。
水分量や酒の量を変えて色々なパターンで熟成させて、味に違いがでるのか実験をしています。
今回見学に訪れたライオンの担当者は、興味深げにみそ造りを見守りました。
ライオン サステナビリティ推進部 小和田みどり部長「自分たちで麹から作るという体験をして、自分たちで作った大豆でみそを作る。これを食べて、また次にというところが一連で体験できることは素晴らしいチャンスかなと思いました。本当に沖縄も素晴らしいこの環境を当たり前ではないということと、壊れやすいということ認識していただいて、それを次世代の子どもたちが守り繋いでいけるように、大人たちはもっと機会の提供ですとか、こうした体験で気づかせるっていうことが提供できたらいいなというふうに思っています」
これまでなら、お店で買って、何気なく食べていたみそ。自らの手で作ってみて分かることがありました。
児童「みそを作っている会社では、こんな大変なことを職人さんがやっているんだなということを知りました」
児童「(Q:どんなみそができあがってほしい?)黄金色の綺麗な色で、とても美味しいみそになってほしいなと思います」
こだわりのみそ造りを通して子どもたちも多くのことを学んでいるようです。