任期満了に伴う那覇市長選挙の告示があさってに迫っています。
現職の城間市長が引退を表明したことから新人2人の一騎打ちになることが濃厚となってきました。出馬表明や政策発表など立候補を予定している2人のこれまでの動きをまとめました。
あさって告示される那覇市長選。2期8年市長を務めた城間幹子那覇市長が引退を表明したことで新人同士の争いになります。自民公明が推す、前の副市長・知念覚さんと、いわゆるオール沖縄勢力が推す、前の県議会議員・翁長雄治さんによる一騎打ちになる見込みです。
政策発表 知念覚さん「那覇市長選に臨むにあたり、これまで培ってきた経験をもとに全てに全力を傾け、人の和で、街に笑顔、人の輪で街に元気を、この思いを必ずや実現する決意でございます。」
知念さんはこれまで市の職員や副市長として培った経験などを生かして市政運営を行うとアピールしました。具体的にはコロナ禍や物価高騰への緊急対策や子育て支援、都市型MICE(マイス)の誘致促進による稼ぐ力の向上などを政策に掲げています。
政策発表 翁長雄治さん「子ども達の周囲の大人、そして那覇市に住むすべての大人がしっかり幸せを勝ち取って、自身の夢や希望を追い求める姿を子どもたちに示していくことが必要だと考える」
一方の翁長さんは「子育て日本一の那覇」をスローガンに教育や子育てに関する政策を柱に掲げています。また、起業を考えている人のスタートアップ支援やJ1対応サッカースタジアムの早期建設なども盛り込んでいます。
そして今回の選挙で注目されていたのは現職の城間市長の動向です。後継として支援するのは自身を副市長として支えてきた知念さんなのか、自らの選挙を支えたオール沖縄が推す翁長さんなのか城間市長は、これまでその態度を明確にしてきませんでした。
告示を直前に控えたおととい、城間市長の姿は知念さんの横にありました。
知念覚氏「非常に非常に思い悩み、色んな状況、全てを障害を乗り越えて、ここに足を運んでいただいた、その重みを私はしっかり受け止めて、次の那覇市政を目指して、頑張ります。ありがとうございます。よろしくお願いします」
城間市長は自身を副市長として支えた知念さんを支援すると表明したのです。支援を決めた理由は、これまで共に市政運営を行ってきた経験でした。
城間那覇市長「2期8年間、翁長雄志から「覚頼む」と言われて、副市長に据えて8年間共に市政運営をしてきた。それはもうまぎれもない事実である。それに対する8年間も一緒にいたということの責任は、責任をとるということがふさわしい表現が分かりませんが、それだけの信頼感があったというのは事実です」
城間市長が知念さんの支持を表明したことも踏まえ、きのうの公開討論会では、「自公対オール沖縄」の枠組みにこだわっているのではないかと翁長さんに意見を述べる場面もありました。
翁長雄治氏「私は城間幹子市長がどちらを支援するかということは1人の政治家としての判断を待ちたいと、そして最終的には結果も尊重していくというふうに考えております。」「オール沖縄に集結をしている県民、市民に対して分断を招いているのは、どちらかということを私達は常々申し上げている。ですので、私が寄り添うべきは、この市長の今のその発言というよりは、そこに集結をしてきた市民たちへ寄り添うべきだと私は考えております。」
直前になり大きな動きを見せた那覇市長選はあさって日曜日に告示され、23日に投開票日を迎えます。