本土復帰から50年を迎えたことし、最大の政治決戦がいよいよ始まります。
県知事選の告示日をあすに控え、きょう那覇市で立候補予定者の公開討論会が開かれ、現職と新人2人による熱い討論が繰り広げられました。
那覇市のタイムスビルで開かれた立候補予定者による公開討論会。QABと沖縄タイムス社などの共催で実施された討論会は、新型コロナの感染対策を考慮してウェブで生配信されました。
今回の討論会には、立候補を予定者している、現職で2期目を目指す玉城デニーさん。新人で前宜野湾市長の佐喜眞淳さん。新人で元衆院議員の下地幹郎さんの3人が参加し、沖縄が抱える様々な問題に対して主張を訴えました。
【基地問題】
玉城氏「普天間基地の閉鎖返還と辺野古移設はすでにアメリカが切り離して、海兵隊の移転を先に計画に乗せていて、それが2024年から具体的に始まるという方向も出ている。ですから辺野古に基地を造る必要はありません。ましてや軟弱地盤の難工事で私は絶対に工事はできないと考えているが、そういう工事に時間をかけるよりは一日も早い普天間基地の閉鎖返還を実現させること、辺野古新基地建設を直ちにやめること、この2つを同時に行ってこそ本当に県民が平和な未来を描いていく道筋に立てると思う」
佐喜眞氏「ある意味政府との信頼関係を構築しながら、例えば訓練の県外への分散移転、既存の埋め立てているとことをオスプレイなどを含めて移駐させるということも踏まえながらできることをすべてやるという前提の中で、政府と真剣に協議を重ねながら、2030年までに普天間飛行場の返還を実現するという公約を掲げている。絶対にこれをやり遂げなきゃいけないという強い姿勢が大事であり、政府に対し我々沖縄県民が望んでいることをストレートにぶつけていく、そういう気概がないとこの問題は解決できない」
下地氏「馬毛島に訓練を移す。オスプレイの24機は今埋め立てられた場所に移駐をする。大事なことは今、普天間基地から危険な訓練を無くすことが大事だと申し上げている。だから馬毛島ができるということで、今まで普天間で行っていた、タッチアンドゴーの訓練も外来機の訓練もすべてなくなるんです。私たちは普天間基地を開ける、埋め立てられた場所、デニーさんが止められなかった場所は活用する。そのことで埋立はしない、軟弱地盤の埋め立てはしない。宜野湾の方々の負担軽減は4年以内にすべて解決する。」
【子どもをめぐる問題】
玉城氏「生活困窮世帯の中高生を対象とするバスモノレールの無料化、修学援助の拡大、子どもの貧困対策基金を30億円から60億円に倍増して積み増すなど、光の当たっていないところにしっかりと光を当てるための施策を推進している」
佐喜眞氏「子ども特区の導入です。県内どこに住んでいても給食費、保育料、子どもの医療費の無償化を実現してまいります。その無償化を実現して、今まで使っていたお金を別の分野に使っていくことも行っていく」
下地氏「医療の18歳まで(無償化)とか給食費(無償化)とかは当たり前。高等教育をどうするか、専門学校で2年間で250万円、大学で500万円近くかかる、これを私たちは無料化しないと沖縄の未来はないと考える」
【県知事になったら】
玉城氏「人権が尊重され、生きる中で希望を見つけ様々な分野で自分の力を発揮することができる、沖縄はそういう魅力を持っている島でもありますから、離島も含めて様々な振興計画の中で人が輝いていく沖縄を必ず作っていきます」
佐喜眞氏「県民を守る平和を守る、それが知事としての一番重要な姿勢であります、ある意味気概が必要だと思います。私は県民の命と暮らし、平和は絶対守り通していくという気概で知事選挙に臨んでいきたい。まさに経済危機突破、佐喜眞淳なら必ずやります」
下地氏「改革をしていきたい。改革の目玉はなにか、国に頼らない沖縄をつくる。もう国との強いパイプとか国から1000億円もらってきて経済危機突破とか、そんなことは私の頭の中はゼロです。すべての経済政策を自分たちでやっていく。尊厳と教育の無償化と辺野古の問題を終わらせる。この3点セットで沖縄の未来を作っていこうと思っている」
県知事選挙はあす告示、来月11日に投開票が行われます。