通信大手のKDDIの通信障害が長引いています。徐々に復旧してきているようですが、県内ではまだ通話がつながりにくいなど影響が残っています。台風と重なった週末に起きたこともあり生活のあらゆる場面に波及しました。
友愛医療センター総務課・幸地剛課長「当院もauのスマホとガラホを職員に配布しておりますので、全く使えないという状況が発生しました」
対応に追われたのは、密な連絡のやり取りが欠かせない病院です。豊見城市の友愛医療センターでは、病院内でのやりとり用に急遽、PHSを職員に配布しました。
友愛医療センター総務課・幸地剛課長「院外で待機している先生方と連絡が取れないとかがものすごく多くありまして、院内で余っているau以外の携帯を先生方に配布したり、(他の医師に)待機を交換してもらったりという対応をしました」
通信障害は子育てにも影響を及ぼしました。
2人の子どもを育てている母親「主人も同じ携帯会社だし、家族の中で使える人がいないので、緊急電話、110番とか119番とか使いたい時になったらどうするんだろうなって(思います)」
2歳の男の子と生後4カ月の女の子、2人の子育てをしている女性は娘の予防接種の予定を立てられなかったと困惑した表情を浮かべていました。
2人の子どもを育てている母親「予防接種に連れていきたくて、予約を取ろうとしているんですけど、電話がつながらない状況が続いているので、まだ予約が取れないって感じですね」
2日から病院に電話をかけ続けていましたが一度もつながらなず…、4日の午前中に希望していた接種を受けることができませんでした。
那覇市の公設市場ではそれぞれの店舗が円滑に商売できない状態に陥ったといいます。
上原精肉店 上原正敏さん「お客さんとのやりとりができないというのが、一番困りますよね。ご注文ただいているんですよね、その確認をとりたいんですけど、確認がとれない状態で、今は、送りができない状態です」
今回、台風が重なったことで、危機管理の面での課題も見えてきたと言います。
牧志第一公設市場・粟国智光 組合長「今回台風4号が沖縄接近、直撃という流れでしたので、停電があった場合には、我々組合のほうから市場事業者に連絡しないといけない。だけど、これがこういう状態で出来ない状態。危機管理も含めてかなりちょっと、今後の対応、対策、ちゃんと考えないと今後同じことが起きたらかなりちょっと、ダメージが大きいと思いますね」
一方、想定よりも落ち着いた状況だったのは、宿泊施設です。
ホテルパームロイヤルNAHA ウィラー智子取締役「台風中の電話は鳴りやまないものとして、いろんなスタッフを多めに待機するんですけど、電話があまりなかった。連絡取れずに来られなかったお客様もいらっしゃるので、ホテル側というよりもお客さんが苦労されたんじゃないかという印象です」
日常生活を直撃したKDDIの通信障害…今年3月末時点でau回線の契約数は75万1900にのぼり県内シェアの5割を超えています。
沖縄セルラー電話は午後4時の時点で通信障害はほとんど改善したとしています。そのうええ「多大なご迷惑をおかけして深くお詫び申し上げます。引き続き完全復旧に向け努めてまいります」とコメントしています。