沖縄戦から77年。国家対立を武力で決着させようとする現実を世界が目の当たりにしています。不戦を誓い、平和を受け継いでいくことの大切さを歌にのせて考えます。
ジョージ紫さん「アメリカンスクールに行くとね、友達とか知り合いとかが、沖縄とか日本の悪口を言うんですよね。家に帰って近所の友達と遊ぶと、アメリカとかの悪口いっぱいいう人がいて、私は「なんでこんなみんなお互いの悪口ばっかり言うんだろう。「私は何人なんだろう」といつも思っていたんだけど」
「紫」のリーダー、ジョージ紫さんはアメリカ国籍でありながら、沖縄生まれ沖縄育ちのウチナーンチュというバックグラウンドを持っていました。
ジョージ紫さん「僕自身は日本が復帰した途端に外国人として扱われるから、出入国管理事務所に行って外国人登録しなくちゃいけなかったんですね。だからそれは、なんかすごい負担だったというか。最初は3カ月、そして半年になって、また1年とか3年とか、だんだん更新して長くはなったけど・・・」
復帰を駆け抜けてきた「紫」が、50年の節目に演奏で思いを届けます。
ジョージ紫さん「みんなで声を上げて、このウクライナに対する戦争を早く終わらそうと。声を上げないで黙っていたら、消極的支持になるみたいな感じになるから。早くこういうことで、みんなで声を上げて、早く戦争を早く終わらして平和を取り戻そうという意味で、それで選びました」
♪Borders Drawn in Blood Music: George Murasaki Lyrics: JJ
演奏する曲はBorders Drawn in Blood。訳して「血で描かれた国境」6年前、シリアで内戦が起きていたときに、作られた曲です。
〈歌詞〉Searching for another day 今日もまた探し続ける
They’ve left their homes and dreams 故郷も夢も捨てて
Ask not for pity — simply hoping for peace 哀れみを求めず、ただ平和を願う
Don’t turn your heads — don’t look away 顔を背けるな、目をそらすな
See the children and mothers — gripping for another day 未来を求める子供たちや母親たちを見てください
What have we come to? 私たちは、今 何をしているのか?
What have we done? 私たちは何をしてしまったのでしょう?
Turning our backs on these souls この人達の魂に背を向けて
Seeking peace, there’s nowhere to go 平和を求めても行き場はない
Borders drawn in blood 血で描かれた国境
Open your eyes and see what we’ve done 目を開いて、私たちが何をして来たのか見てください
Turning our backs on these souls この人達の魂に背を向けて
Open your eyes — the truth you cannot hide 目を覚ましてくれ、真実は隠せない
We’ve turned our backs and shut the door 私たちは背を向け、扉を閉ざした
Borders drawn in blood! Borders drawn in blood! Borders drawn in blood! Borders drawn in blood! 血で描かれた国境、血で描かれた国境血で描かれた国境、血で描かれた国境
ジョージ紫さん「復帰50年、確かにあっという間に経ってしまいましたけど、沖縄の人たちの思った通りになってるかというと必ずしもそうでもないし、本当にゆっくりゆっくりと変わっていくしかないんじゃないかな」
What have we come to? 私たちは、今 何をしているのか?
What have we done? 私たちは何をしてしまったのでしょう?
Turning our backs on these souls この人達の魂に背を向けて
Seeking peace, there’s nowhere to go 平和を求めても行き場はない
Borders drawn in blood 血で描かれた国境
Borders drawn in blood! Borders drawn in blood! Borders drawn in blood! Borders drawn in blood! 血で描かれた国境、血で描かれた国境血で描かれた国境、血で描かれた国境
ジョージ紫さん「不条理なことが起きていいのか。避難民のこの悲惨な状況を歌って、「こういうことが起きてるんだよ」というのは伝えるために作った曲。ちょうど今ウクライナで起きているので。今生きてる僕らが声を上げて、みんなで協力しないと(平和な社会)って絶対に実現しないと思うんで、思いをみんなで共有できたらいいなと思っています。音楽は言葉がいらないということもあるけど、それこそね、ユニバーサルな文化というか、音楽はそういう力があると思うので、それを思いながらずっと活動してます」