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まもなく始まる参議院議員選挙、今年の天王山である県知事選の前哨戦でもあり各陣営、秋を睨んだ選挙戦を展開しています。

今回、自民党の候補者が辺野古の新基地建設「容認」を明言したことで反対を掲げるオール沖縄との対立構図がはっきりした格好です。

辺野古「容認」を明言したことの影響がどれだけ出るのか参院選を県知事選の試金石にしたい自民党の狙いが透けて見えてきます。

コロナで大きな影響を受けた県経済の回復や子どもの貧困など様々な問題を抱える沖縄。

その中で選挙のたびに大きな争点のひとつとして挙げられるのが辺野古新基地建設の問題です。

自民党から出馬を予定している新人の古謝玄太さん。

元官僚としての経験や若さを前面に打ち出し、観光や環境などを柱とする新5K経済の促進によるしなやかで強い経済の実現やコロナの影響を受けた観光産業などへの支援の拡充などの政策を掲げています。そして辺野古の問題については自民党側として全県選挙では初めて移設容認を明言しました。

参院選まもなく 辺野古をめぐる対立構図の変化

自民党から出馬予定・古謝玄太氏「普天間飛行場の危険性の除去は一刻も早く実現しなければなりません。現実的な危険性の除去方策として普天間飛行場の辺野古移設を容認します」

辺野古の問題をめぐって自民党県連はかつては県外移設を求めていたものの2013年に自民党本部に足並みをそろえる形で容認に方針を転換。

その後行われた全県選挙となる参院選では辺野古容認を明言せず、争点化を避けてきました。

2016年参院選・島尻安伊子候補(当時)「一番最悪なのは、普天間の固定化であって現実路線を取らざるを得ないということで、あらゆる選択肢を排除しないと」

2019年の参院選に出馬した安里繁信さんも賛否は明確にしませんでした。

自民党から出馬予定・古謝玄太氏「もちろん県外・国外に移設できるのであればそれに越したことはないと思っておりますけど、やはり普天間飛行場の危険性除去は最優先課題であると考えているので、現実的な早期の危険性除去方策として辺野古移設を進めることが必要ではないかということで容認ということで書かせていただいた」

参院選後には知事選を控える選挙イヤーの今年、ここまでの首長戦で連勝している自民党県連としてはこの勢いを生かし、初めて立場を明確にし参院選でも勝利して、県政奪還に弾みをつけたい考えです。

一方、オール沖縄勢力の立場から出馬を予定しているのは現職の伊波洋一さん。

参院選まもなく 辺野古をめぐる対立構図の変化

参院選に出馬予定・伊波洋一氏「「普天間基地の危険性除去は待ったなし」と言いながら、返還合意からすでに26年経過し、さらに14年以上、あわせて40年も危険性を放置する日米政府の対応は許せません。一刻も早い普天間飛行場の閉鎖返還を求め、県民が拒否する辺野古新基地建設に反対します」

13日に開かれた政策発表でこのように述べ辺野古反対の立場を明確に示しました。

オール沖縄勢力はこれまで一貫して辺野古反対を強調。2016年の伊波さん、そして2019年の高良鉄美さんが出馬した参院選ではいずれも自民候補を破り連勝しています。

玉城知事が設計変更申請を不承認としたことや県民投票などで反対の民意が示されていることを背景に今回の選挙でも辺野古反対を訴えていくとしています。

年明け以降選挙では自民に連敗しているオール沖縄勢力としても今回の参院選で勝利をし、県知事選の勝利にもつなげたい考えです。

参院選に出馬予定・伊波洋一氏「この選挙を何としても勝ち抜いて沖縄県民の民意が辺野古に反対なんだということを示してそのことによって辺野古を止めていきたい」

参院選まもなく 辺野古をめぐる対立構図の変化

参議院選挙沖縄選挙区にはこのほか、幸福実現党の新人、金城竜郎さん。参政党の新人、河野禎史さんNHK党の新人、山本圭さんも立候補を予定しています。