めざせ甲子園、きょうは前原高校です。秋準優勝、春は3位と実力充分なチームですがプレーや技術以外にも大切にしていることがありました。
グラウンドに響き渡るのは、この1年、新たな歴史を刻んできた前原ナインの声。現在のチームは秋の県大会で49年ぶりとなる決勝進出。春も19年ぶりにベスト4入りと長い間立ちはだかってきた上位進出の壁を打ち破ってきました。
目取眞悠月選手「夏甲子園行くぞという気持ちでやっています」
その持ち味は高い攻撃力。秋春の県大会合わせて公式戦11試合中7試合でコールド勝ち。11試合合計でちょうど100得点と勢いに乗ったら止まらないのが特徴で他のチームにとっては脅威となる打線です。
新里紹舜主将「自分たちはバッティングが持ち味で声と元気があってすごく盛り上がっていけるチームだと思っています」
一方、課題となっていた守りも1年をかけて良くなっていて、特に投手陣は春の大会で主軸となった上原望生(のあ)。サイドスローの金城陽(はる)の2人が経験を積み成長。夏への自信を深めているほか春は肘を痛めて投げられなかった秋のエースナンバー・横田琉空(よこだ・りゅうく)が復活。投手層も厚くなっています。
新里紹舜主将「良い感じでチームも出来上がっているのでこの調子で夏戦って優勝を目指していきたい」
勢いに乗って夏に挑もうとしている前原。その戦力の高さも注目されますがチームは夏勝つために、技術だけではないあることを大切にしてきました。
その象徴ともいえるのが、最後の夏、ベンチ入りが決まっている仲村豪翔(かつと)。秋や春の大会でも試合出場のない彼が選ばれた理由は…
仲村豪翔選手「自分は努力という評価で選ばれました」
ベンチ入りメンバーを選手間の投票で決める前原。その投票用紙には投手3人、野手12人を選ぶ欄に加えて「声・努力」の欄が。
その投票の結果仲村は声・努力で仲間からチーム最多の30票の投票を受け夏のベンチ入りを決めました。
仲村豪翔選手「自分は他のメンバーと比べて実力はないんですけど、自分が今できることをしっかりやってチームから必要とされる声や努力で自分がチームで一番になれることでチームに貢献できると思って頑張ってきました」
この投票システムを提案した東監督は技術だけではない、大きな戦力があると話します。
東亮監督「努力している子たちが報われるではないですけど、メンバーに入ってそうすることによって試合に出るメンバーもまた一緒に努力を続けるというチームの相乗効果が今チーム力として良い感じに上がってきていると思います」
頑張るメンバーが増えていったのが豪翔のチームに対する大きな貢献だと思います。
目取眞悠月選手「(豪翔は)みんながいう通り一番頑張っていて自分も負けていられないなと自分も努力しようという気持ちになります」
また、プレー以外でも夏のベンチメンバーに入れる可能性があることで全員が最後まで諦めずに練習することができたといいます。
新里紹舜主将「誰でもメンバーに入れる可能性があるのでそれがあることで全員が全力で取り組めているので」
それは惜しくも最後の夏、ベンチ入りを外れた選手の中でも悔しさの反面、全力を出し切れたという思いにもつながっていました
前陸斗選手「やり切りました。最後の夏なので自分たち外れた(メンバーの)分も優勝を目指して頑張ってほしいです。自分たちは全国で戦えるチームを目指しているので、夏の大会も優勝を目指してサポートをしていきたいと思います」
「野球がうまい」だけがすべてではない。一人ひとりがかけがえのない「夏勝つための力」になれる。前原ナインが心ひとつに26年ぶりの甲子園を目指す。
目取眞悠月選手「優勝だけを意識して頑張っていきたいと思います」
仲村豪翔選手「自分たちのベストを尽くして頑張っていきたいと思っています」
集合「甲子園行くぞ!」