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今月15日で、沖縄が本土復帰をしてから半世紀をむかえます。今回、QABでは朝日新聞、沖縄タイムスと合同で世論調査を実施しました。

調査方法は、県内の選挙人名簿から無作為に2000人を選び、郵送の方法で実施しました。3月14日に調査票を発送し、先月28日までに1245人から回答をいただきました。このうち有効回答の数は1218で、有効回答率は61%でした。

では早速、世論調査の結果を見ていきたいと思いますが、まずは、こちらの声をお聞きください。

質問1『沖縄に生まれて

20代女性「はい。沖縄好きなので」

30代女性「はい。(Q.どんなところが)人があったかいところですね」

40代女性「はい、よかったと思います。気候もすごくいいですし、やっぱり暮らしやすいというところもあるので」

20代男性「あ、もちろん、はい。思います(Q.どんなところが)やっぱり人がいいかなと思います」

60代女性「めっちゃよかったと思ってますよ」

「沖縄に生まれて、あるいは沖縄で生活してよかったと思うか、そうは思わないか」を聞いたところ、「よかった」と答えた人は89%、「そうは思わない」と答えた人は6%でした。

QAB・朝日・タイムス合同で実施 復帰について「県民世論調査」

次に「沖縄が日本に復帰してよかったと思うか、よくなかったと思うか」を聞いたところ、「よかった」と答えた人は85%、「よくなかった」と答えた人は9%でした。

この質問について、町の人に聞きました。

質問2「沖縄が日本に復帰してよかったと思うか、よくなかったと思うか

40代男性「よかったと思ってはいますよ。やっぱり。日本人なので」

70代女性「もちろんもちろん、復帰してよかったと思いますよ。学校の面でもね、みんな一緒になってますでしょ」

20代男性「よかったと思います。つながりが、日本、全国のまとまりがあるっていうか。」

40代女性「うーん、よかったのかな。やっぱり沖縄として自立していく方がいいのかなと思います」

「よかった」と答えた人に、その理由を6つの選択肢から選んでもらったところ、「日本が祖国だから」が23%と最も多く、次いで「道路や公共施設がよくなった」が19%、「日本の憲法や法律が適用された」が17%でした。

一方、「よくなかった」と答えた人に、その理由を6つの選択肢から選んでもらったところ、「基地問題が解決していないから」が41%と最も多い結果となりました。

QAB・朝日・タイムス合同で実施 復帰について「県民世論調査」

「今の沖縄が、復帰当時に県民が思っていたような姿に、どの程度なっていると思うか」聞いたところ、「ある程度なっている」と答えた人が50%、「あまりなっていない」と答えた人が31%でした。「ある程度なっている」「あまりなっていない」と感じ方が皆さんで違うと思いますが、県民はどのような感覚でいるのでしょうか?

質問3『今の沖縄が、復帰当時に県民が思っていたような姿に、どの程度なっていると思うか

40代男性「ある程度はなっていると思いますけど。やっぱり基地の問題とかいろいろとあると思うので」

70代女性「基地の問題はもう少し進むのかなと思ってたんですけどね。まだまだだと思いますけどね」

40代女性「ある程度はなってきているんじゃないかなと思いますが」「沖縄県の突出している産業がまずないので、やっぱり本土と比べると、賃金の関係で沖縄県のほうが(賃金が)安いので」

質問4『復帰を前に、当時の琉球政府が日本政府と国会に対して「沖縄の声」をまとめた「建議書」についても質問し、建議書で訴えた項目のうち、いまも実現が不十分」と思うものを5つの選択肢から2つまで選んでもらいました

その結果、「県民主体の経済開発」が41%と最も多く、次いで「戦争の否定と平和の希求」が34%、「地方自治の尊重」が31%、「県民福祉の向上」が24%、「人権の回復」が20%でした。

質問5「いまの暮らしの中で、憲法がどの程度生かされていると思うか」聞いたところ、「大いに生かされている」と答えた人が8%、「ある程度生かされている」が56%、「あまり生かされていない」が28%、「まったく生かされていない」が4%となりました。

QAB・朝日・タイムス合同で実施 復帰について「県民世論調査」

質問6『沖縄らしさがまだ残っていると思うか、かなり失われたと思うか』を聞いたところ、「まだ残っている」と答えた人が64%で、「かなり失われた」と答えた人が31%でした。

街の声でも「まだ残っている」と答えた人は、次のように話しています。

40代男性「けっこうまだ、ゆいまーる近所づきあいみたいなものもあるので、そこらへんは残っていると思います。あったかい心。」

40代女性「残っていると思います」「薄れているかなって思うかもしれないんですけれども、やっぱりおじいちゃんおばあちゃんとかと会うと、やっぱりそこが出てくるので、薄れたとしてもやっぱり蘇ってくるというか。そういうのがあるから、全然失われてないかなと思います」

街の人もこのように答えていますが、調査では、「まだ残っている」と答えた人に、それは何かを5つの選択肢から選んでもらったところ、

「伝統文化」が41%と最も多く、次いで「精神や助け合いの心」が31%。「しまくとぅば」と「自然」がともに9%でした。

一方、「かなり失われた」と感じている県民はこのように答えました。

30代男性「いやだいぶ減ってるんじゃないですか。まず方言しゃべる方も少なくなってるし、伝統料理もだいぶ少なくなってるし」

20代女性「徐々になくなってきてるのかなと、自然とかはやっぱり」「だんだん埋め立てられてどんどんいろんなホテルとかもできてきてるし、やんばるとか好きなのでよくドライブ行くんですけど、やっぱり昔と変わってきてるなっていうのが」

70代女性「ヤマトゥー化していってますよね、だんだん。そういう沖縄は沖縄らしさがね、残ってほしいんですけどね」

「かなり失われた」と答えた人に、それは何かを同じ選択肢から選んでもらったところ、「自然」が29%と最も多く、次いで「しまくとぅば」が27%でした。

≪質問7『本土の人たちが沖縄のことを理解していると思うか、そうは思わないか』を聞いたところ、

「理解している」と答えた人が14%で、「そうは思わない」と答えた人が80%でした。10年前、2012年の調査では、「理解している」と答えた人が22%で、「そうは思わない」と答えた人が63%でした。今回の調査方法と過去の調査方法が違うため単純に比較するもとはできませんが、このような結果なっています。

QAB・朝日・タイムス合同で実施 復帰について「県民世論調査」

質問8『SNSなどネットの情報に接したとき、沖縄をめぐって、誤った情報が多いと感じるか、そうは感じないか』を聞いたところ、「多いと感じる」と答えた人が49%で、「そうは感じない」と答えた人が36%でした。

来週月曜日も、今回の世論調査の残りの結果についてお伝えします。