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家族の世話や介護など大人がするような役目を担う「ヤングケアラー」の実態について糸満市が実態を調査したところ、過度な負担を負っている子どもの半数は学校の欠席が日常化していることがわかりました。
糸満市教育委員会と沖縄大学の名城健二教授は2021年11月に市内の小学5・6年生と中学生を対象に県内で初めてヤングケアラーの実態調査を行いました。
3160人から回答が得られ、「家族の世話をしている」と答えた児童・生徒は全体の14%を占め、434人にのぼっていました。そのうち、187人が「きょうだいの面倒を見ている」と回答していて続いて「母親」が109人、「父親」が74人でした。
「平日に2時間以上」世話に費やしている「より過度なヤングケアラー状態」の児童・生徒は85人で、半数近い39人は学校を欠席することが日常的になっていたこともわかりました。
一方で、ヤングケアラーになっていることを「相談したことがない」と答えた児童生徒は84%いて、その理由には「相談するほどの悩みでもない」や「家族への偏見を持たれたくない」といった回答があったということです。
糸満市では適切な支援に結び付けられるよう、学校や関係機関と連携しながら早期発見につながる体制を検討していく方針です。