11月23日の夜に、飛行中のオスプレイから乗員が持っていた水筒が宜野湾市内の住宅地に落下したことがわかりました。
海兵隊や県などによりますと11月23日午後6時半すぎ、普天間基地を飛び立ち宜野湾市の上空を飛行していたオスプレイの乗員が市役所近くの住宅の玄関先に水筒を落下させました。けが人の情報はこれまでに入っていません。
落ちた水筒はステンレス製で、高さ25cm・幅13cmの円柱のような形をしています。全体的にへこみ、底も抜けていて飲み口が壊れて周囲に散乱したほか、中に入っていた液体も飛び散っていたということです。
周辺住民「まさか自分の家の前でこんなことが起こるのはびっくりです。何が落ちてくるかわかりませんよ。吊って訓練したりしてますよね。もしあれが落ちたら大変なことですからね。びっくりします」
桃原功宜野湾市議「こうやって落とした事実がありながらもこうやって(ヘリを)飛ばしてるわけじゃないですか。怒りを通り越してあきれるばかりで、落とした直後にもこうやってヘリを飛ばすわけですから県民感情的にも許せないですよね」
水筒が落下した住宅の住む女性は「大変驚き、不安を感じています。二度と同じようなことが起きないように早急に再発防止策を講じてほしい」とコメントしています。
海兵隊は「原因究明のために調査する」としています。一歩間違えば大惨事になり兼ねなかったという今回の事故に宜野湾市長が抗議しました。
松川宜野湾市長「これまでも普天間基地所属(機)の事故については、そのつど実効性のある再発防止策を要請しているにもかかわらず、今回の事故が起こったことに強い憤りを感じております」
市民の命が脅かされていると防衛局に強く抗議した松川市長は、問題の抜本的な解決のために普天間基地の速やかな閉鎖・返還を訴えました。
防衛局の小野功雄局長は「原因究明と安全管理の徹底を要請した」と説明しました。
また、アメリカ側から防衛局には機体に固定されていない装備はきちんと固定するという既存の手順に従うことの重要性について再度注意喚起したとも回答があったということです。
松川宜野湾市長「4年前のヘリの窓枠落下事故を思い出すような不安が募ってしまう。このことが私としても残念」
度重なるアメリカ軍機による不祥事に玉城知事も強い憤りをあらわにしました。
玉城知事「航空機関連事故は人命や財産に関わる重大な事故につながりかねず、MV22オスプレイに関しては、2021年8月12日にも部品落下事故を起こしたばかりであり、米軍の安全管理体制に強い疑問を抱かざるを得ません。さらに11月23日火曜日の18時45分頃の事故発生に対し、県に通報があったのは、11月24日日の9時17分、事故発生時の迅速な通報について再三申し入れてきたにもかかわらず、改善が見られないことは極めて遺憾であります」
県はどのように抗議するか検討を進めています。