山城アナウンサー「さぁ、突然ですが沼尻さん!特集の前にこちら、今月24日は「なんの日」と言われているかご存じですか?」沼尻アナウンサー「11月24日は・・・和食の日でもあるし・・」
山城アナウンサー「ヒント! いい ふしときたら?いい削り節の語呂合わせなんですよ・・・」沼尻アナウンサー「分かった!カツオ節ですね」山城アナウンサー「ピンポン!」「はいそうです!カツオ節の日、では、そのカツオ節消費量の一番多い都道府県は?」沼尻アナウンサー「問題にするってことは当然沖縄県?ですよね」
山城アナウンサー「正解です!2位の静岡県の2倍以上なんですよ」「では、最後!カツオといえば・・・連想クイズです」沼尻アナウンサー「カツオといえば・・・刺身!サザエさん!ではなく、カツオの町本部町!」山城アナウンサー「ピンポン!さぁ!きょうの特集はそのカツオで有名な本部町からです。カツオの町、本部町ではカツオ文化を後世に伝えるべく今でも昔ながらの製法でカツオ節が作られています。沖縄本島に唯一残るカツオ節製造工場に潜入です」
カツオ節作りに携わって何年ですか?女性スタッフ「まだ1年(笑)」
本部町渡久地港内にあるカツオ節の製造工場です。朝の8時30分漁協スタッフとこちらは、もうベテランのお母さんたちですかね?本部産のカツオ節作りが始まりました。
本部漁業協同組合 工場長 島崎正弥さん「1回の製造が約16トン1日1.5トンで10日間の作業になります」「カツオの頭とお腹を取ったやつを蒸籠というカゴに並べてそれから約2時間ぐらい煮つめます」
取材ディレクター「すごい良い香りです沖縄そばを入れて食べたいですね」本部漁業協同組合 工場長 島崎正弥さん「よく言われます。よそから来た方が「これ持って帰っていい」と、ダメですと言います」「脂がのっていてとってもおいしいです」「買っていってください!ないけど」
そうなんです。1本のカツオ節ができるのにおよそ1カ月かかるんです。みなさん慣れた手つきでサクサクと作業を進めていますね熱湯から上げたカツオは丁寧に骨を抜き、このあと乾燥させていきます。
その乾燥機がこちら工場内でもひときわ存在感を放つ巨大な箱、その名も「薫乾式魚類乾燥機」です!年季入ってますね。
本部漁業協同組合 工場長 島崎正弥さん(扉を開ける)「これがおととい入れたカツオです。左側から火を起こしているので火の当たるところを段々と離していく。乾燥の出来具合を見ながら交代して水分を飛ばしていきます」「これが約10日間乾燥させたものでこれが今から乾燥させるものでまだまだ小さくなります」
1日5時間から8時間、薪の様子を見ながら火加減を調節していきます。さて「本部と言えばカツオ」「カツオと言えば本部」と言われるほどカツオは本部町の代表的な魚です。カツオ漁業、その技術は今から117年前の1904年に宮崎県から伝わったと言われています。100年以上経った今では本部町のカツオ文化を支えています。
本部小5年3組感謝しておいしい給食を頂きます。本部町立学校給食センターでは町内の幼稚園から小学校8校の給食に本部町産カツオ節やなまり節を使った給食を提供しています。
本部町立学校給食センター 学校栄養職員 山田千尋さん「基本的には出汁で使うことが多い。県産品奨励月間や行事などでなまり節を使ってカツオ飯を提供したりします」
11月11日木曜日の献立は麦ごはんに三色丼。本部産カツオ節で出汁を取った具だくさん味噌汁。みんな元気、元気味噌汁も最後の一滴までかき集めて入れちゃいました。
本部町立学校給食センター 学校栄養職員 山田千尋さん「香りがよくて濃厚な出汁が取れるのでとても味わい深い味噌汁が作れているかな?と思います」
こどもたち「空っぽですよ!おいしかったしちゃんと味も効いてて香りもあったからとてもおいしかったです!」「本部だなって感じた」「味がとても染みてておいしかったです」
本部町立学校給食センター 学校栄養職員 山田千尋さん「給食で地元のものを取り入れることによって、こどもたちが特産品を知って愛着を持ってくれたらいいなとの願いで取り入れてます」
創業67年、本部町で沖縄そば店を営んでいる手作りそばつる屋さん。新型コロナ感染症の影響で自粛を余儀なくされていましたが2年ぶりの営業再開です。
手作りそばつる屋 栗原美佐子さん(スープを飲んで)「はいOKですね!」
両親から受け継いだ沖縄そばの出汁は67年間変わらない本部産のカツオ節です。
手作りそばつる屋 栗原美佐子さん「いつも安心感がありますね 使っていて」
お客さん「出汁が上品ですよねカツオの(スープを飲む)くどすぎずあっさりしている」「カツオの時期になるともう騒ぐし活気がありましてね、子ども心に覚えています。海の風が来るとカツオ節の香りがしましたよ」
古くから生活に欠かせない食材として親しまれ地域に密着してきたカツオ節工場この建物は1977年に完成したもので今なお現役で使われています。
本部漁業陽同組合 真榮田正男 組合長「昔は直下型といって下で火を焚いてこのせいろを8~10段くらい交代ずつ燻していた」「上に竹があるでしょさらに上にも竹がある徐々に上に上げていく」「こっちから籠をもって上に上げていった。今は数が少ないのでこの1段のみそう、そう、1段でなまり節専用で使っている」
本部漁業協同組合 工場長 島崎正弥さん「昔からやってきた作業なんで、何も変えないでいい方向に変えて自分だけではなく次の世代に受け継いで行けたらなと思います」
漁獲量が減って工場が稼動するのは年間わずか3ヵ月。しかし沖縄の伝統的食文化のひとつが今もしっかりとここには残っていました。
山城アナウンサー「出来立てのなまり節です。沼尻さんどうぞ!」沼尻アナウンサー「給食ではこれをほぐして炊き込みご飯を作った「カツオ飯」が人気、来週の献立に入っているそうです」
山城アナウンサー「本部産カツオ節となまり節は数が少ないので町内にしか卸してないそうです。町内のスーパーまたは渡久地港内にある本部漁協で購入できます」