今度の日曜日に投開票を迎える衆院選選挙。QABでは今週、シリーズで県内4つの選挙区についてお伝えしています。きょうは候補者が4人と最も多い沖縄2区です。基地や経済の対策などで有権者に訴えています。
沖縄2区には届け出順に・自民党公認で前職の宮崎政久さん、「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」の公認で新人の中村幸也さん、社民党公認で新人の新垣邦男さん、日本維新の会公認で新人の山川泰博さんの4人です。
前職の宮崎さんは法務大臣政務官を務めたこれまでの実績をアピール。県民所得を上げるための政策を打ち出し、県経済の立て直しを訴えます。
自民・前・宮崎政久候補「例えば、所得が低い問題。労働分配率を上げましょうよ。給料上げたらいいんです。給料上げる方法を具体的に作っていきます。人件費、給料で払っている分を労働分配率といいます。この労働分配率を上げた会社には法人税を下げる。こういう仕組みを大きく導入します」
選挙戦には自民党本部から小渕優子さんも訪れ、宮崎さんと自公連立政権への支持を呼びかけました。
自民党・小渕優子組織運動本部長「コロナ禍から脱却をして、経済を立て直して、皆様に当たり前の日常を取り戻していかなければならないんです。これができるのは自民党公明党の連立した安定したこの政権なのか、それともそれ以外のよくわからない政権なのか、どちらですか?自民党公明党の連立政権しかないじゃないですか」
そして基地を最大限に活用し教育や人材育成にも力を入れていきたいとしています。
自民・前・宮崎政久候補「子どもたちの教育のために、基地の中であったとしたって、使えるものは使って、これからの子どもたち、孫の世代が普通沖縄の子は英語しゃべれるんだよな、こんな沖縄を作って次にバトンを繋ぎたい」
N党・新・中村幸也候補「子どもたちが安心して、笑いながら暮らせるように支援する。そして、親御さんたちにも安心して子育てしながら生活できるように支援する必要があります」
N党公認の中村さんは、自身の子どもが不登校になった親の立場から「子どもたちの多様な学び」として、学校以外でも学べる環境を作っていくことを掲げています。
N党・新・中村幸也候補「ただ学校という場所に行かせるのではなくて、その学校以外での学びの機会、ホームスクーリングであったりだとかオンライン授業であったりだとか、フリースクールであったりだとか、多様な学びを提供してあげる必要があるんじゃないかなっていう風に思っていて、そこをやっぱ第一に訴えたいなと思っています。タブレット端末なども貸し出しできるようにして、ネット環境が整っていない家庭に関してはWi-Fiルーターなどの貸し出しもできるようにすれば、家庭内でも勉強ができると思いますので、そういった環境を整えていくことが大事かと思っています」
辺野古新基地建設については反対の立場で、国に対して県民投票の結果を尊重して、工事を中止し対等の立場で話を進めていくべきだとしています。
N党・新・中村幸也候補「辺野古移設に関しては沖縄県民の投票によって反対意見が多数を占めて、これがもう沖縄県民の民意であると思っておりますので、直ちに中止すべきだと思う」
社民党公認の前北中城村長、新垣さんはこれまでの自公連立政権に疑問を呈し、沖縄から政治を変えていきたいとしています。
社民党・新・新垣邦男候補「県民、国民の命と暮らし、生活を守っていく。そのためにまともな政権を樹立をし、まともな政治を取り返す。これはもう沖縄からしかできません。オール沖縄勢力で勝ち抜いていくことが、これからの政治を変える大きな大きな原点になっていきます」
新垣さんはオール沖縄の支持のもと、これまで18年間、照屋寛徳さんが守り続けてきた2区の議席を「平和の一議席」として、何としても守り抜いていきたい考えです。
照屋寛徳さん「住民自治の本旨を守るためにも、新垣邦男当選のために頑張ろうではありませんか」
社民党・新・新垣邦男候補「(相手候補)辺野古お代替案がないんじゃないかと言ってます。私は辺野古(新基地建設)を認めてないので、代替案も何もありません。やるなと言っているんです。県民の命を守るんであれば保守だろうと革新だろうと関係ない。ダメなものはダメ、イヤなものはイヤだと言うべきじゃありませんか」
維新公認の山川さんは、沖縄の貧困率は高いままだと指摘。国会議員の報酬と定数を3割カットする「身を切る改革」を行い、最低限の所得を保障するベーシックインカムを導入し、県民所得の向上、高い貧困率の解消を訴えます。
維新・新・山川泰博候補「若い世代が子育てをする費用、20代でマイホームを建てる費用、お年寄りが老後を安心して暮らせる費用、色々な用途に活用できるベーシックインカムの導入を今、強く推し進めております。幼児教育から大学までの無償化。質の高い教育を家庭の状況に応じず受けることができる。教育の完全無償化を今、公約として掲げております」
普天間基地については「早期の危険性除去」を主張していますが、その移設先として辺野古が推し進められている状況を疑問視しています
維新・新・山川泰博候補「まずはしっかり普天間の危険性の除去を先にやるべきだということで、基地負担軽減プランを提案するというなかで、辺野古に関しては党本部とも色々調整ができたらと思っています」
4人の候補者が立候補した沖縄2区。候補者の激しい戦いが直前まで続きます。