※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

中村キャスター:緊急事態宣言があすで解除されることになり、国の方針を受け、県も来月からの新たな対策を打ち出しました。どんな内容なのか船越記者とみていきます。

船越記者:4カ月以上続いた緊急事態からようやく脱して、あさってから「ノーガード」の生活が待っているかというと、そうではありません。10月の1カ月間は感染拡大の動向をうかがう、ある種「様子見のひと月」となりそうです。

玉城知事記者会見「緊急事態宣言を脱したとは言っても、本県の感染状況は10万人当たりの新規陽性者数は全国ワーストのままであり、流行の高い水準にあります。ここで再拡大を起こしてしまったら、これまでの努力が無駄になってしまいかねません。この重要な局面を、経済活動再開に向けた感染拡大抑止期間と位置付けて沖縄県対処方針を決定いたしました」

中村キャスター:宣言が解除されるとはいえ、予断を許さない状況には変わりないわけで、「感染拡大抑止期間」と位置付けるなか取られる措置とはどういうものでしょうか?

船越記者:大きく変わるのは飲食店への対応です。宣言期間中、酒類の提供ができない状況が長く続きました。10月以降は飲食店に時短営業を求めるなか、酒類の提供を認めています。

船越記者:県の認証を受けている店とそうでないところとで違いがあって、認証店は午後9時まで営業でき、酒類の提供は午後8時までです。それ以外の店舗は認証店より営業時間も酒類を提供できる時間も1時間短くなっています。

船越記者:また、飲食店を利用する人たちには、4人以下2時間以内で、可能な限り同居する家族などと行くよう 求められています。

中村キャスター:どういった対策が取られていれば認証店舗と認められるのでしょうか?

船越記者:店内で換気や消毒などといった感染対策が取れているのか、県のチェックを受けクリアできている店舗に認証が与えられます。認証店にはステッカーが掲示されます。また、どこにあるのかなど県のウェブサイトから認証店舗を確認することもできます。

中村キャスター:県の認証があれば、利用する側としては、使いやすい側面がありますよね。認証を受けている店舗はどれくらいありますか?

船越記者:対象となっている店舗の数は1万2000あまりあると想定されている中で、おとといまでに認証を受けている店舗は5000程度と半分にも達していません。

中村キャスター:様子見の1カ月をどういう形で過ごすことができれば、さらなる制限の緩和などにつながっていくのでしょうか?1カ月後の完全解除というのを目指したいところですよね。

【記者解説】10月は「感染拡大抑止期間」

船越記者:県はこちらの2つの数字を基準に判断する方針です。1つ目は「1週間における人口10万人あたりの新規感染者数」で、その指標は「25人未満」となっています。2つ目は「入院者数」で、人口10万人あたりに換算して「10人未満」になることです。

船越記者:この基準を継続できていれば、前倒しでの制限解除も検討するとしています。これ以上の数字となり、増加傾向が続けば、酒類の提供を認めないなど、今より対策を強化することもあるというわけです。

船越記者:この1週間の人口10万人当たりの新規感染者数が25人未満というのは、曜日によって検査数にばらつきがあるので一概には言えませんが、1日あたりの新規感染者数が「53人程度」というのが1つの目安とされています。

中村キャスター:きょうの段階で、1週間の人口10万人あたりの感染者数は37.30人なので、今より感染者数を減らさないと、さらなる解除の基準に達しないわけですね。これまで続けてきた感染対策を無駄にすることなく、そして今以上に制限が緩和されるようになって、日常や経済の回復つなげていくためにもるようにも、あさって以降も気を引き締めて対策を徹底していく必要がありそうです。