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東京パラリンピックに出場しマラソンで7位に入った喜納翼選手。大会から1週間、レースを見ていて気になったことやこれからの思いを聞いてきました。

東京パラリンピックのマラソン競技から1週間。喜納選手の姿は練習場に。しかも…かなりきつそうな練習メニュー。

喜納翼 パラからその先へ

Q.東京パラリンピック7位入賞、すごいことだと思うんですけどご自身の中ではこの順位は、1週間経ってどうとらえていますか。

喜納翼選手「あまり順位にこだわってレースをしたことがないので7位に対してどういう感情を持てばいいのか正直わからないところなんですけど。タイムに関しては(1時間)42分かかっているので天気の影響もありはしますけどもそれ以上のタイムで走っている選手が上に6人いるわけでまだまだ頑張ってトレーニングをしてそこに追いつけるように頑張っていかないといけないと改めて感じたところです」

初出場のパラリンピック。1時間35分50秒の日本記録保持者として迎えた東京の舞台。喜納はスタートからいいコース取りを狙って先頭に出ますが…競技場の出口で追い抜かれると一時は最下位まで順位を落とします。

しかしその後およそ15キロの地点では再び2位集団の先頭に。そこにはこんな思いがありました。

喜納翼 パラからその先へ

喜納翼選手「集団に追いついたところではそこそこスタミナも消費してしまっていたんですけど。そんな中でこの集団の後ろについて風を受けずに走ろうか悩んだんですね回復させるために。けれど私は挑戦者で初のパラリンピックでそういう駆け引きをするのは違う気がしたので追いついたペースのまま一回前に出てみようと思って出てみたんです」

挑戦を選択した喜納でしたがその後は他の選手の加速についていけず再び集団から離されました。

Q.終盤の坂はきつそうでしたね。

喜納翼選手「きつかったです…本当に本当に止まるんじゃないかと思いました。でも先に走っている選手たちはこのコースを抜けていっているわけなので、必死でこいだんですけどもやっぱり苦しかったですねあそこは」

喜納翼 パラからその先へ

Q.持ちタイムとしても日本記録を持っているわけで周りからもメダルというのはすごく期待されていたと思うんですよね。周りの期待とか自分に対する期待というのは実際どうだったんですか?

喜納翼選手「そうですね…周りの人が期待するのと近いくらい自分でも自分に期待はしていたかもしれないです」

自分への期待もあった中でのレース。いつも前向きな言葉の多い喜納選手ですがゴール直後のインタビューでは…

喜納翼選手(ゴール直後)「レース後MIX力の差が大きくてゴールまでついていくことができなかったのは悔しいです」

喜納翼 パラからその先へ

喜納翼選手「今回気持ちとしては今までのマラソン大会と変わらない心持ちで臨んでいたんですけど行く前も含めてすごくたくさんの応援、激励をもらっていて東京パラリンピックってこんなにたくさんの人が応援してくれる大会というのを感じながら大会に行って、結果的に集団からも外れて7位という結果になってしまったのでそれが悔しさになったかなと思います」

悔しさを味わった東京パラリンピック。ただ、決してレースやこれまでの練習には後悔はないと話す喜納選手。今回の東京パラリンピックで感じた思いは次へと向かって加速する大きな力へと変わっています。

喜納選手「これだけ海外も含めてトップ選手と争っていくということが、どれだけ難しいかというのを肌で感じましたし。課題が見つかったということはまだ伸ばしていけるということかなと思っているので」

Q.応援してくれている人たちの多さに気付いたとありましたが今後そういう人たちにどんな姿を見せていきたいですか?

喜納選手「がむしゃらに漕いでいる走り続ける姿を見せていけたらと思っています」

レース後一旦は悔しさを口にした喜納選手でしたが既にいつも通りの前向きな姿勢で次を見据えていました。

その次となるのが、現在開催の可否が議論されていますが来月の東京マラソンそして11月の大分国際車いすマラソンでは自身が出した日本記録を更新したいと話していました。