東京パラリンピックも終盤に入ってきていますがオリンピックが閉幕してからは1か月が経とうとしています。県勢選手の活躍が光った一方で、悔しい思いをした選手もいます。今回この選手に話を聞きました。
糸数陽一選手「試合が終わった後は本当に悔しくて練習もしたくないといいますかバーベルも触りたくないような状況だったんで」
ウエイトリフティング東京オリンピック日本代表・糸数陽一。悔しさを口にした胸の内にはこの東京の舞台への並々ならぬ「思い」がありました。リオオリンピックでは4位入賞とメダルまであと一歩だった糸数。その目標は常に…
糸数陽一選手「「東京」でのメダル獲得ということで。」「「東京」というのはまた特別な場所で。」「「東京」で取れなかったら意味が無いので」「「東京」で自分の最高の試技をして」
インタビュー中に何度も出てくる「東京」という言葉。東京でのメダル獲得への思いが糸数を突き動かしてきました。しかし…
結果は、リオと同じ4位。メダル圏内の3位まであと2キロでした。メダルへの思いが強かっただけに試合後のインタビューで今後について聞かれると…
糸数陽一選手「年齢も30になりまして、ここから一年一年が勝負だと思うんですけど、また競技を今後どうするのか、続けていくのかここで止めるのか、所属の監督や周りの方と相談して、また自分の気持ちと体と相談しながらやっていければと思います」
進退を明言できず。その悔しさの中で特に強かったのが家族への思いでした。
糸数陽一選手「やはり第一声は「ごめん」という気持ちメダルを見せたかったなというのが一番頭にあったので」「(1か月経ち)やっと落ち着いたかなと思うけど家族だったり島のみんなであったり沖縄県の応援してくれている人を想像すると、うるっと来てしまうので会ったらやばいかもしれないです」
気になる今後については…
糸数陽一選手「葛藤しかないと言いますか自分自身はこの東京五輪にかけてきましたし」「その中で終わった後もたくさんの方々から労いのメッセージや今後に向けてのたくさんのありがたい言葉をいただいて」「3大会の五輪を目指してやっていけたらと思っています」
葛藤もありながら出した答えは「現役続行」!多くのメッセージの中で特に響いたのは恩師の言葉だったといいます。
糸数陽一選手「やはり大湾先生から自分のこともそうですけど高校生たちも頑張っているよということで」
言葉をかけたのは糸数をウエイトリフティングの道へと導いた大湾朝民(あさたみ)さんでした。
糸数陽一選手「今30歳という年齢を迎えて次のパリ五輪は33歳になるんですけども、まだまだ選手として後輩たちに見せられる姿はあるんじゃないかなと、そういう言葉をいただいた時は「ここでは終われない」という気持ちになりました」
自分のためだけでなく沖縄ウエイトリフティング界のためにも糸数陽一、もう一度「夢」に向かって、力を振り絞ります。
糸数陽一選手「リオ・東京で果たせなかった夢をパリオリンピックでは達成できるようにまた一から頑張っていきますので引き続き応援よろしくお願いします」
Q:33歳の糸数陽一、ここを見てほしいというのはありますでしょうか? 糸数陽一選手「まだまだ若い選手には負けないぞという気持ちでやっていけたらと思います。また沖縄の後輩たちと世界大会や五輪という舞台に立てるように頑張りたいと思うのでそこを見てほしいですね」