今週末開幕を迎える日本ハンドボールリーグの琉球コラソン、新監督のもと、再起をかけたシーズンに臨みます。
黄慶泳監督「回ってきたときに足がそろってるじゃないかよ、それがダメだって言ってんだよ、それがOKではなくて。土台作りできました?とんでもない。これだったら10点差のぼろ負けするよ、間違いなく」
リーグ戦の開幕まで1週間となった21日、コートに響く、厳しい言葉の数々。
その出所は、今シーズンから琉球コラソンの指揮を執る黄慶泳(ファン キョンヨン)監督。これまで日本ハンドボールリーグ女子のオムロンを率いて7度のリーグ優勝、女子日本代表監督を務めた経験も持ちます。
黄監督「1つのプレーをやっていくうえで、ギリギリのプレーをやっていかないといけない。常に勝負の瞬間のプレーをしないといけない。そこの部分を厳しく指導しています」
コラソンは6年前に初のプレーオフ進出を果たす4位となって以降、2014年度シーズンでは最下位、昨シーズンも11チーム中10位と苦しい結果が続いています。
再起をかけ「Restart」をテーマに掲げた今シーズン、チームの練習量は大きく増加。午前も午後も練習する「二部練習」が増えたほか、2時間ほどの練習だったこの日も休憩時間はほとんどなく、常に動き続ける選手たちの姿がありました。
東江太輝主将「社会人になってからこんだけやったというのはなかなかなくて、部活みたいな感覚でやっています」
石川出選手「練習量は多いけど、やらないといけないことなので、そこはもう体をいたわりながら頑張っている」
その練習量に加え、新監督の熱量から生まれる緊張感。その指導の前では、ベテランも若手も関係ありません。
黄監督「ジャンプしない!だからこの姿勢!こうなってる!そのまま入れ」
連基徳選手「正直ベテラン・若手関係なく、新しいものに取り組んでいるので、同じ立場にはなっているのかなと個人的にはすごく思っている。やはり全員が同じ温度で同じ気持ちでプレーするというのが、今年の強味かなと思っている」
これまでにない練習量と厳しさが。今シーズンへの手ごたえにつながっています。
石川選手「個人もそうだしチームの方もコンディションが上がってきているので、しっかりリーグに向けてもう少し上げていけるようにやっていきたい」
東江主将「勝てていない分、勝ちにこだわるというところをしっかり見せていきたいと思います」
東江主将「黄さん、選手からなんですけど、今シーズン戦ってくださいということで就任祝いも込めて…」
黄監督「必ず試合用で使います。ありがとう。熱く戦います」
これまでを上回る「熱量」とこれまでと変わらない「暖かさ」でチームひとつに再起を誓う、新たなシーズンが始まります。