今年は平日も試合が行われている夏の甲子園をかけた高校野球沖縄大会です。きょうは1回戦残りの6試合が行われました。
1回戦屈指の好カード、糸満対宜野座の一戦。1回、先攻めの糸満は先頭の秋山伸治（あきやま・しんじ）が2ベースで出塁。その後ランナーを進め、3番・中村潤。鮮やかな先制攻撃で糸満が1点を奪います。
投げては、けさ先発を言い渡されたという背番号10上原光平が1回からエンジン全開。3つのアウトすべてを三振で奪うとその後も宜野座打線を翻弄。3回にこの試合初めてヒットを許すも…けん制でピンチの芽を摘みます。
しかし、4回同点のランナーを2塁に背負います。
糸満 上原光平選手「絶対点を取らせないという強い気持ちでした」
このピンチも三振ゲッツーで切り抜けると、2点リードの6回。チャンスで、その上原に打席が。上原がバットでも活躍を見せ3点目。さらにこれで勢いづいた糸満は満塁のチャンスを作ります。
糸満 伊福凛選手「前のバッターがランナーに出てくれたので絶対に返してやるという気持ちで入りました」
4番の走者一掃のタイムリーなどでこの回一挙6点を奪った糸満が接戦の下馬評を覆すコールド勝利で2回戦進出です。
糸満 伊福凛選手「（今後も）苦しい試合になると思うけどどの試合も接戦をものにして全部勝ち上がっていきたい」
糸満 上原光平選手「次も自分らしくピッチングして相手を翻弄できるようにやっていきたい」
1回戦 コザしんきんスタジアム第2試合 KBC未来沖縄 対 南部商業
コザしんきんスタジアムの第2試合では、去年の県独自大会の準優勝校・KBC未来が南部商業と対戦。KBC打線が火を噴いたのは2回。3対0と流れを引き寄せると、2アウトランナー満塁。なおも続くチャンスで4番・松竹嬉竜（まつたけ・きりゅう）特大の満塁ホームランでこの回一挙7点。相手を突き放します。
松竹嬉竜選手「自分のスイングができたので感触も完璧だったので良かったと思う」
一方の南部商業もそのウラ、ランナー満塁のチャンス。しかし、ライトフライに倒れ、チャンスをいかせません。
これ以上の得点を許したくない南部商業は守備で見せ食らいつきます。それでもそれを上回るKBC打線。4回、打席には代打の金城憲汰！この2ベースヒットで2点を追加。KBCは5回にもダメ押しの1点を加え、5回コールドで初戦を飾りました。
そしてきょうはチームにとってもうひとつうれしい出来事が！去年3月までチームの監督をつとめた神山昂（たかし）さんが、日本高野連の「高校野球育成功労賞」を受賞。那覇商業を甲子園春夏連続出場に導くなど多くの高校を強豪へと引き上げた功績が認められたもので、KBCにとっては名将の名誉ある賞の受賞に華を添えた夏の1勝となりました。