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島から初の甲子園を目指す宮古には、野球を続けることさえ難しかったけがを乗り越え、再びチームに戻ってきた3塁コーチャーがいます。

そこには仲間や兄弟の存在がありました。

宮古勢初の甲子園出場を願う島の期待を背負い、夏に向かう宮古ナイン。秋はベスト8入りを果たすも、春は力を出し切れず、初戦敗退。エースの新里勇人をはじめ全員が夏の大会での雪辱を誓っています。

宮古「かけがえのない仲間と兄弟とともに」

宮古 新里勇人選手「自分の本調子のパフォーマンスが出せなくて悔しかった。どうやったら夏勝ち抜けるかと(気持ちを)切り替えながら夏に向けてしっかり仕上げていけば良いと考えてました」

しかし、選手たちを待っていたのは、練習時間が制限され、対外試合も組めない日々。そこでチームが始めたのは、柔軟性や筋力を把握するメディカルチェックやチーム独自の記録会など、限られた時間の中で前向きに競技力を上げるための取り組みです。

宮古「かけがえのない仲間と兄弟とともに」

宮古 平良栄二監督「練習試合ができないとか沖縄本島に遠征ができない中でどうやって子どもたちのモチベーションを上げていこうかと考えた時には数字と戦わせる自分自身と戦わせることが良いのかなと思ってやってみました」

宮古 来間陽斗主将「冬場のトレーニングがどれだけ自分たちのプレーにつながっているか数値として見られたら、どの部分が自分に足りないのかどの部分は伸ばせているのかはっきり分かる」

努力と工夫を重ねながら前を向くチームには、道しるべというべき存在がいます。3塁コーチャーとして選手たちを支える砂川(すなかわ)大成くん。元々は外野手でレギュラーでしたが、1年生の時に腰を痛め、手術。試合に出ることは難しくなりました。

宮古「かけがえのない仲間と兄弟とともに」

宮古 砂川大成選手「頑張ればチャンスはあるって思ってたんですけど。レギュラーとして出られるかじゃなくてプレーヤーとしてもできるかどうか分からない状態でいつまたけがするか分からない。手術したことで親や親戚にもお金の面とかで迷惑かけてしまっているのでもう迷惑かけることはできないだろうなと思って。その時は野球をやめる覚悟もしていました」

その時、グラウンドで大成くんを待ち続けたのは、ともに切磋琢磨してきた仲間たちでした。

宮古 来間陽斗主将「けがは治さないと無理してしまったら再発もあるのでまずはしっかり治してから待っているよという感じでした」

そこには大成くんにとってかけがえのない存在も。2年生ながらレギュラーとして活躍する弟の拓也くんです。

宮古 砂川拓也選手「小さい頃からずっと大成のまねをしてきたので大成がいなかったら自分はなかったと思う」

幼い頃からいつも一緒に野球に励んできた2人でしたが、拓也くんは高校入学と同時にサッカー部に入部。しかし、野球をやめようとしていた大成くんに代わって自分が活躍しようと、再び野球を始めたのです。

宮古 砂川拓也選手「大成が出られない分出ようかなやってみたいなと思いました」

宮古「かけがえのない仲間と兄弟とともに」

宮古 砂川大成選手「もう拓也とグラウンドに立つことはないんだなと思って、拓也も(サッカー部で)頑張るだろうなと思ったんですけど心の中でまた一緒にできないかなっていうのがあって。戻ってきた時はやっぱり嬉しかったです。裏方でもマネージャーでも学ぶことっていっぱいあると思うし、自分にも何かできることはあるんじゃないかなって思ってそういうきっかけがあると思って戻りました」

そして3塁コーチャーとして再びグラウンドに立つことを決意。プレーすることへの思いは弟に託して、大成くんは今、チームを支えることに全力を尽くしています。

宮古 砂川大成選手「(弟が)自分のグローブを使ってくれているのは一番ありがたい。3塁コーチャーはチャンスを広げたり点をとる鍵になってくるので、自分とメンバーが信頼し合って点数が取れたらその分勝つ確率も上がってくるので、最後の夏一番信頼されるようなコーチャーになりたいと思ってます」

宮古 狩俣新選手「チームの裏方でいろいろサポートしてくれて。チームのために一生懸命頑張っていて負けないようにやっていきたい」

けがを乗り越え、腕を力強く回す3塁コーチャーの思いを胸に宮古ナインが夏の舞台で駆け回る!

宮古 砂川拓也選手「家族とか親戚の人も喜んでくれるようなプレーをしていきます」

宮古 新里勇人選手「チームも仕上がってきていて全然戦えないチームじゃないので上を目指して頑張っていきたいです」

宮古 狩俣新選手「高校野球最後の夏なので悔いの残らないように最後まで全力プレーでやっていきたいです」

宮古 砂川大成選手「兄弟そろって甲子園に出られる最初で最後のチャンスだと思うので結果にこだわって甲子園に行くことを目標にして頑張っていきたいです」

宮古「かけがえのない仲間と兄弟とともに」