楽園の海、今回のテーマは「癒しの空間」です。
長田「今回は私と同じダイバー目線に皆さんもなって頂きたいと思います」
長田さんの気分になれるんですね。それでは早速見ていきましょう。
長田「まずは慶良間諸島の端に位置する黒島の海から。透明度、すごく高いですよね~。表層には夏の風物詩、キビナゴの姿がありました。太陽の光を浴びて、キラキラと光ってますね~」
ん?でも奥のほうになんか違う魚いませんか?
長田「気になりましたか。これはアオリイカの子どもなんです。警戒心が強いので、即、逃げられました」
あ~、ほんとだ。でもキビナゴの集団が見られてラッキーですね!
長田「でもこれ、数はまだ少ない方なんです。これから夏にかけて、もっともっと増えて来くると思います」
お!長田さん、こっちにも集団行動する魚の群れがいますね!
長田「渡嘉敷島の海で沖縄の県魚『グルクン』と一緒に泳いできました。青と黄色のグルクン、ウメイロモドキと青光りするクマザサハナムロ」
グルクンって食べるイメージが強いんですが…海の中ではこんなに綺麗なんですね!
長田「色鮮やかですよね。ウメイロモドキのファン、結構多いんですよ。市場では両方とも『グルクン』として売られています。私も魚になった気分でグルクンの群れに混ざろうと近づいてみました。ダイバー気分になれるんじゃないですか?」
長田「こちらは、安室島で生活しているカクレクマノミ」
やっぱり可愛いですね~!ほのぼのします!
長田「私もほのぼの撮影しようと思ったら、なんと!産卵シーンに遭遇しました!時刻は午後2時。すでに産卵は始まっています。オレンジ色の粒々が産みたての卵です」
え~!初めて見ました!でも2匹が岩にお腹を擦り付けているように見えるんですが、これは何でしょう?
長田「この2匹は、体の大きい方がメス、小さい方がオスなんです。メスは卵を産み、オスは精子をかけて受精させます。動きが早くて分かりづらいのですが、卵管から卵が出てくるシーンも確認できました」
見えます見えます!この卵達はいつ頃に産まれるのですか?
長田「孵化までは、この時期ならおよそ10日。水温の高い夏は一週間で孵化します。孵化して2日後にはまた産卵するんですよ」
え!ペースが早いですね!
長田「クマノミの産卵は4月から10月まで行われますので、このお母さん、その期間に20回ほど産卵を繰り返し行うんです」
元気に育ってほしいですね!
長田「ここは渡嘉敷島の西海岸。この一帯は、台風や水温上昇の影響で大きな被害を受けて、サンゴがかなり減少した場所。小さめのテーブルサンゴが可愛らしいな~と思い撮影していると…」
おお~!すごい!
長田「アオウミガメが合流してくれました。慶良間諸島では以前と比べると、5倍以上に数が増えたと感じるアオウミガメですが、一つのポイントで10匹以上と遭遇できることもあります。しかもとてもフレンドリーなカメが多く生息しています」
いや~、ほんとに一緒に泳いでいるみたいです!
長田「そうですね~。ウミガメと共に西海岸を泳いできましたが、サンゴの数も着実に増えていることが確認できました。サンゴのサイズはそれぞれ小さいのですが、サンゴ礁が復活していく過程を今、まさに見られている気分」
このまま大きく育って、以前のようなサンゴ礁が復活してくれるといいですね。
長田「今年は空梅雨なので、綺麗な卯の撮影にはもってこいです。極上の海に潜って、とっても癒されました」
いや~、本当、見ているだけで癒されました。
長田「もうすぐ梅雨明け宣言も出されると思いますので、さらにきれいな映像を撮りに行きたいと思います」
また期待しております。今回も貴重な映像ありがとうございました。以上、楽園の海でした。