感染拡大に収まりが見えず、休業を選ぶ飲食店も多いなかで、休業や時短による補償を受けられていない業者が窮状を訴えています。
肉の卸売業者の男性「卸売り業自体が体力の限界に来ているのかなと痛感する」
県内で肉の卸売り業を営む男性。新型コロナをあおりをうけ、飲食店が時短や休業を選ぶなかで、緊急事態宣言が出てからは、注文がほとんど来なくなったと肩を落とします。
肉の卸売業者の男性「コロナ前は(一日)30件近く周っていたものが、10件程度になり、緊急事態宣言が出てからは、5件あるかないか」
取引先の飲食店とは納品時に現金をやり取りをするのではなく、商品の料金を後から請求することになっていますが、飲食店側の経営悪化に伴い、代金の回収ができていません。
肉の卸売業者の男性「売掛金の回収ができていない。金額にして最大で140万~150万円。少しでも『返済いれてください』『入金してください』と話しはするが、なかなか入金してもらえずに。そこから納品のたびに少しずつお願いをして、徐々に金額が減ってようやく(残金)100万円を切るくらいまで減っているのですが、仕入れ業者にお金を先に払っているので、その分資金繰りが悪くなる状況」
会社の冷凍庫に眠る肉の在庫は、およそ1トン。月末には200万円以上の支払いが待つなかで、そこに光熱費や人件費などの問題ものしかかります。
肉の卸売業者の男性「(電気代は)毎月30万円は飛んでいく。例えば一気に(在庫の)箱が一つに減るということであればいいのですが、まずないので、それでも電気代30万円というのは変わらないので、とても苦しい」
宣言の期間まで、まだ20日以上あります。一番の懸念は、納品先である飲食店が閉業してしまうことです。
肉の卸売業者の男性「仮に飲食店が閉業してしまうと、残っているお金がすべて入ってこない。どうなるかすごく心配している」