新型コロナの感染を抑え込むため、県内で「まん延防止等重点措置」が始まり、2週間が経ちました。時短営業や外出自粛が強く呼びかけられたこの期間、感染症のエキスパートはどう分析したのでしょうか。
中部県立病院感染症内科・椎木創一医師「一時期の増加傾向から若干ピークを取りつつあるのか、この数日は期待をさせるような数字の動きであるとは思う。問題は、本当にピークになったのか、これから先の下がり方が重要になってきます」
新型コロナ感染者の増加を受け、県内で「まん延防止等重点措置」が12日から始まり、きのうで2週間が経過しました。
今月17日には1日の感染者が167人と過去最多を更新するなど、収束の見通しは立っていませんが、感染症内科医の椎木創一医師は、この2週間を見て「感染のピークは過ぎつつある」と分析します。
椎木医師「問題はこれからの長さになってくると思う。流行が一山あったとして、急激に上がったところまではどうにか踏ん張って、減ってきてくれれば、そこで医療従事者はある程度息をつける。これが長引く、なかなか減らない、そういう状況の方が疲労やストレスの蓄積は大きくなる」
感染の「第4波」と呼ばれるほどの急拡大。気になるのは医療現場のひっ迫度合です。椎木医師は、これ以上感染者の高止まりが続くと、円滑な治療が行えなくなる可能性がある状態だと話します。
椎木医師「このままだらだらと高止まりで続いていけば、やはり医療への影響など、そういったものはまだまだ続くと思われますので、もう1~2週間が注目すべき動きになる」
来月初旬には大型連休「ゴールデンウィーク」が控えています。椎木医師は、人の往来が活発なることで感染者が増え、医療現場が今以上にひっ迫することに危機感を示します。
だからこそ、人の移動による感染拡大をなくすため、家族や友人の中でどのように感染リスクを抑えGWを過ごすか、一度話し合ってほしいと呼びかけます。
椎木医師「自分の家族や自分は大丈夫という気持ちは、今のところは捨てた方がいいと思う。どんなに対策をしていてもかかることがあるというのが現状だと思う」