沖縄戦の激戦地で、今も遺骨が残る本島南部の土砂を、辺野古新基地建設の埋め立てに使おうとする国の計画をめぐって、遺骨収集ボランティアの具志堅隆松さんが直接、国にその思いを訴えました。
遺骨収集ボランティア「ガマフヤ―」具志堅隆松さん「きょう私はここに来たのは、南部からの土砂を採取するという計画を、それを断念してください、そのためだけに来ました」
遺骨収集ボランティア「ガマフヤ―」の具志堅隆松さんはきのう東京で、防衛省や厚生労働省の担当者の前で直接、沖縄戦で多くの遺骨が眠る南部の土砂を使用しないよう強く訴えました。この思いに対して、国は?
沖縄戦で激戦地となり、今なお遺骨が残る本島南部の土砂を、辺野古新基地建設の埋め立てに使おうとする国の計画をめぐって、遺骨収集ボランティアの具志堅隆松さんが、直接、国にその思いを訴えました。
骨収集ボランティア「ガマフヤ―」具志堅隆松さん「どうかこの南部から埋め立ての土砂を採取するという計画は、断念してください。撤回してください」
戦没者の遺骨が含まれる本島南部の土砂を辺野古新基地の埋め立てに使わないよう国に訴えるため、遺骨収集ボランティアの具志堅隆松さんはきのう、東京を訪れ、防衛省と厚生労働省の職員を目の前に、その思いを語りました。しかし。
防衛省担当者「変更承認後の埋め立てに使用する土砂の調達先は、工事の実施段階で裁定されるものであり、県内と県外のどちらから調達するかも含め、現時点で確定しておりませんが」「工事の実施段階で決まるものでありますので、県内と県外のどちらから調達するかも含めて現時点で確定しておりません」「工事の実施段階で埋め立て・・・」
防衛省は「調達先はまだ決まっていない」とする回答を繰り返し、一方で、遺骨取集を管理する厚労省は、「遺骨取集に引き続き取り組む」という姿勢はみせたものの、防衛省の事業に対しては・・・
厚労省担当者「普天間飛行場代替施設建設事業に関しては、厚生労働省としてはコメントを差し控えさせて頂きたいと思います」
遺骨収集ボランティア「ガマフヤ―」具志堅隆松さん「そのことを聞いてるんじゃないですよ。(厚労省は)防衛省に対して南部は遺骨があるから計画をやめてくれんかって、それを言ってくれって言っているんですよ」
厚労省担当者「防衛省の事業に対しまして、厚生労働省としてはコメントは差し控えさせて頂きます」
沖縄戦で亡くなった方への配慮が全く感じられない回答を繰り返すだけでした。その沖縄戦で祖父を亡くした遺族の女性も、遺影を手に計画の断念を訴えました。
沖縄戦遺族 米本わか子さん「(国に)死んでこいって言われて死んできました、祖父はちゃんと」「わたしの祖父は間違いなく沖縄にいるんです」
米本さんの祖父の遺骨は、今なお、沖縄のどこかで眠っているのです。
訪れた人「厚生労働省の役人は事務的な答えしかなく、繰り返すだけで。まるで国会のミニチュア版を見ているようでした」
訪れた人「戦争中の人骨を軍基地に使おうとしてるのを、ほかの日本人はどういうふうに感じてるのかなと」
遺骨収集ボランティア「ガマフヤ―」具志堅隆松さん「遺族の後押しもあって、厚生省と防衛省に訴えること、伝えることは出来たかなと思っています」「(南部の土砂を埋め立てに使うことは)実質もう無理なんだっていうことを、少しは認識してもらったかなとそんな気はします」
具志堅さんは引き続き、国の計画の断念を訴えるため、6月23日の慰霊の日に、再びハンガーストライキを行うということです。