玉城知事の肝入りの万国津梁会議、アメリカ軍基地の整理・縮小をテーマに議論してきたメンバーが、提言をまとめ2021年3月31日知事に手渡しました。
在沖アメリカ軍基地の整理・縮小をテーマとして、2019年に発足した「アメリカ軍基地問題に関する万国津梁会議」は、これまでの議論をまとめた提言書を玉城知事に手渡しました。
提言では、辺野古新基地計画について軟弱地盤の改良に伴う、総工費およそ9300億円、完成までにおよそ12年をかかることから、技術的・財政的に見て、「唯一の解決策」ではなく、「最もあり得ない選択肢」だとして、ただちに中止すべきであると指摘しました。
そのうえで、普天間基地の危険性除去と運用停止にする方策を、日米両政府と県の三者で協議し、早急に具体化すべきだと提案しました。
玉城デニー知事は「今回の提言につきましても、詳しく分析させて頂いたうえで、すみやかに県の政策に取り入れ、在沖米軍基地の整理縮小に向けて励んでいきたいと考えております」と述べました。
提言をした、柳澤協二委員長は、「米中対立の関係が強まる中で、沖縄の思いが無視される危機感があり主体的に発信していくことが大事」だと述べました。
一方、国会の野党議員らで構成される沖縄等米軍基地問題議員懇談会のメンバーが、沖縄防衛局と県庁を訪れ、意見交換を行いました。メンバーは、糸満市の熊野鉱山を現地視察をしたうえで、辺野古埋め立てに、本島南部の土砂を使用する国の計画について反対の立場を伝えました。
沖縄等米軍基地問題議員懇談会の近藤昭一会長は「亡くなられたみなさん遺骨が埋まっているところ、そこから(土砂を)採取して、それを基地の埋め立てに使うなんてとんでもないことであります。我々はやはり辺野古に新基地をつくるべきではないと思っています」と話しました。
懇談会のメンバーらは、この問題について「国会でも追及していきたい」としています。