ギャラリーを入れての開催ということでも注目された今回のダイキンオーキッドレディス。選手にとってもギャラリーにとっても特別な一戦となりました。
華々しく、そして力強く。コロナ禍による去年の中止を経て2年ぶりの開催となったダイキンオーキッドレディス。
今大会は、ツアーとしては実に1年3カ月ぶりにギャラリーを入れての有観客試合となりました。
ギャラリー(男性)「すごく見たい気持ちがいっぱいでチケットも取れたし最高です」
ギャラリー(女性)「ルンルンで来ました」
この日を待ちわびていたギャラリーたちが連日、選手たちのプレーに熱い視線を送る中、白熱した試合が展開された4日間。
最終日には、強い雨が降り注ぎ時には濃い霧が立ち込めるなど選手たちにとっては天候との闘いにも。
そんな中、優勝争いは最終18番までスコアが並ぶ大接戦になりましたが最後は小祝さくらがバーディを奪って逆転優勝ツアー3勝目を果たしました。
一方、地元での活躍を誓った県勢選手たちも今回は優勝争いこそならなかったものの特別な思いを抱いてこの舞台に臨んでいました。
川満陽香理選手「(今年の)開幕戦でギャラリーを入れて開催するというのはとてもすごい決断だったと思うんですね。選手がそれに応えなきゃなと県勢の1人でもあるのでその気持ちを最後まで持って頑張りました」
宮古島市出身の川満陽香理。決勝ラウンド1日目には6つのバーディを奪い15位に躍進。一方、最終日序盤はなかなかスコアを伸ばせず我慢の展開となりますが、川満には心強い味方が。
キャディをつとめていたのは、同じく県出身のプロゴルファー・与那覇未来(みき)。2人はともにここ琉球ゴルフ倶楽部でキャディのアルバイトをしていた経験があり、お互いのコース知識を合わせながらラウンドしていました。
川満陽香理選手「キャディの与那覇ちゃんのアドバイス、存在というのは(大きい)特にきょうの前半はいてくれてよかったなと思いました。一緒に話ながら何とか我慢しながらというところだったので」
気持ちを最後の18番まで切らさないようにしたという川満は後半15番。PAR4の第3打。
難しい距離のパットを沈めバーディとすると最終18番でもバーディフィニッシュ。県勢ではトップタイとなる10位につけました。
その川満と同じトップテン入りを果たしたのが新垣比菜。大会3日目をイーグルで締めると、勢いそのままに4日目最初の1番もバーディ。
一時は首位に3打差まで迫る追い上げを見せましたがその後はスコアを伸ばせず。それでも地元・沖縄での特別な大会に充実感をにじませていました
新垣比菜選手「できれば久しぶりのギャラリーの入る試合でしたしダイキンオーキッドは2年ぶりだったのでとても楽しい4日間でした」
その2年ぶりの地元開催に特に強い気持ちを持っていたのが那覇市出身の宮里美香。
宮里美香選手「私には思い入れのある大会の1つなので小学校1年から出場させてもらってこの試合に出てプロになりたいという気持ちがより一層強くなったトーナメントなので、原点ではないですけどまたここに帰ってこられてすごくうれしい」
その思い通り、宮里は初日からバーディラッシュ。8バーディ3ボギーと5アンダーで回り2位タイと好位置につけます。
優勝争いにも期待が高まりましたが、その後はスコアメイクに苦しみます。そんな宮里を支えたのもギャラリーの存在でした。
宮里美香選手「久しぶりにギャラリーの皆さんの前でプレーするのは楽しいなと思ったので、結果も上にいたかった気持ちも強いですけど初日の8バーディは自分自身すごく自信になったので少しでも楽しんでいただけたかなと思います」
宮里は優勝争いこそならなかったものの15位タイでフィニッシュと地元から上々のスタートを切りました。
県勢選手にとっても、ギャラリーにとっても特別な一戦となった今年のダイキンオーキッドレディス。またここから新たな1年が始まります。