続いては、こちらの商品の話題なんですが、県産のタンカンから作られたシロップです。沖縄では今まさにタンカンの収穫時期を迎えていますよね、ただ、ここにもコロナの影響が出ているんですよね。その中で、おじ思いの1人の大学生の行動がこの商品へと繋がりました
今月下旬発売予定の「JiL PROJECT OKINAWA TANKAN GINGER」スタイリッシュなこのシロップ、実は商品にならない規格外のタンカンから生まれました。
伊良波幸恵さん「今年は例年になく冷えましたので、ミカンも甘くて花もよく咲いて、例年の3倍ほど実がついています」
収穫の最盛期を迎えているタンカン。今年は実りの多い「表年」ということもあり、名護市にあるこちらの伊良波農園でも、オレンジ色に輝くタンカンが数多く実っています。ただ、豊作の一方で新型コロナが暗い影を落としています。
伊良波幸恵さん「例年は足りなかったんですけど今年はずいぶん余る予定ですね。個人で直接山に来て買う客が多かったんですけど、それが現在はほとんどないです」
直売が主だったこの農園ではコロナでの外出自粛などによって「売る機会」が奪われてしまっています。そんな現状を間近で見てきたのが幸恵さんの甥っ子にあたる琉球大学4年の與那城圭汰さん。この農園のタンカンは思い出の味だと話します。
與那城圭汰さん「小さい頃からほぼ毎週こちらに遊びに来ていたので冬場はほぼ毎日食べていましたね。これに付加価値をつけて商品にできないかなと思って」
おじの幸恵さんを助けるために何かできないか。與那城さんは、アルバイト先の座敷グループに相談しました。こちらはWeb制作の会社で、当初はタンカンの通信販売を検討しましたが。
三井暁代表「高齢ですし通販サイトのサポートというのは違うんじゃないかなと思いまして、うちができることは何か考えたら、うちのほうでタンカンを買い取らせていただいて別の商品にして、うちが売るというほうが協力としていいのではないかという形でこのような話になりました」
高齢の方々に不慣れなWebサイトを作るよりも三井さん・與那城さんらは自分たちで商品を開発、販売まで行うことを決めました。目を付けたのは通常のタンカンよりも大きさや色味で劣り売り物にならない「規格外」のタンカン。これを別の商品にして売り出し、コロナ禍で落ち込むを伊良波農園を助けようと考えたのです。
三井暁代表「せっかく沖縄のものを使うのでどうせだったらコンセプトとして沖縄の泡盛と合うようにできたらなと思ってスパイシーさを加えることでお酒とより合うような形になりました」
ショウガを加えて少しパンチも利かせて完成したのがこの「JiL PROJECT OKINAWA TANKAN GINGER」
この日、與那城さんは完成した商品を初めて幸恵さんにお披露目しました。
伊良波幸恵さん「お~すごい」與那城圭汰さん「かっこいいでしょ」伊良波幸恵さん「これは高級品だね、素晴らしいね」
そのお味は?
伊良波幸恵さん「あ~おいしい!ショウガも入っているねこれ、原液なの? これはおいしいね」與那城圭汰さん「泡盛と一緒に割ってから飲むように作ったよ」記者「伊良波農園の味はしますか?」伊良波幸恵さん「見事です。自分のミカンがこんなにきれいになるとは思えませんでした 記者「圭汰さんいかがですか?」與那城圭汰さん「本当に喜んでもらえてうれしいです」
規格外のタンカンが生まれ変わって誕生した「JiL タンカン ジンジャー」沖縄の味と、おじさん思いの1人の大学生のやさしさが詰まっています。
沼尻キャスター「1人の大学生の行動によって、この商品が生まれたわけですがせっかくなので山城さん、飲んでみてください。さすがにまだ泡盛は出せませんので、炭酸で割ったものです」
山城キャスター「甘さにスパイス!おいしいです!」
沼尻キャスター「このタンカンシロップは今月下旬ごろに発売予定だということです。また、規格外の商品はタンカンだけではないということで、今後この商品化を他の沖縄の果物へも広げていきたいと話していました」