来る21日の日曜日東京ではボクシングの全日本新人王決定戦が行われます。12階級で争われるボクサーの登竜門に挑む県出身選手を取材しました。
北谷町の沖縄ワールドリング ボクシングジム現役時代は世界ランカーにもなった中真光石会長のもと30人余りが汗をかいています。
その1人が22歳のプロボクサーで地元北谷出身の福永輝(ふくなが ひかる)身長163cm。リミット57.15kgのフェザー級選手です。ここまでプロ9戦8勝5KO。
福永輝選手「コンディションの調整や試合をイメージして疲れがたまらないくらいに体重調整して練習している」
福永選手は今月21日東京・後楽園ホールで行われる全日本新人王戦に挑みます。
ボクシングでは西部日本、中日本、西日本の各地区で決まった新人王がトーナメントを行います。
西部日本から勝ち上がった福永選手は他の地区の新人王を破り昨年末、西軍代表の座を勝ち取りました。あと1勝、東日本を制した東軍代表に勝てば全日本新人王のタイトル獲得です。
福永輝選手「先に先に攻めるというのは頭に入れているが、見るところをしっかり見てパンチも外しながら行けるときに一気に行くという感じで。今余裕を持てているので良い感じ」
中真光石会長「野性味があってみんなが気になる気にしてくれる選手。ボクシング王国と言われた沖縄の昔のファイトスタイル」
ハードパンチと負けん気が持ち味の福永選手。実は新人王は2年連続の挑戦です。前回のおととし11月も西軍代表決定戦まで進みました。しかし・・
福永輝選手「本能が出てしまってこうやろうと思ってもスイッチが入ってしまったらもうノーガードで行ってしまったりするシーンも多かったので、それだとやっぱり前田選手みたいに上手い選手というかカウンターを狙ってくる選手には通用しないというか・・」
去年全日本新人王に輝いた前田稔輝(まえだ じんき)選手にキャリア唯一の敗戦を喫したことが契機となりました。
福永輝選手「試合の映像とか見たら自分の足りない部分も分かったし。隙だらけなので落ち着くようにヨガが良いといわれたのでやってみた」
腕っぷしだけでなく自分の課題を自覚し乗り越える力も貯え続けています。
中真光石会長「野性味あふれる強い闘志を前面に出して芯だけは冷静に押さえておけば(新人王を)取れると思っている。沖縄からでも(タイトル獲得は)できるというのを証明したい」
福永輝選手「沖縄(のジム)から世界チャンピオンは平仲(信明)さんしか出ていないと思うので世界チャンピオンになるにはまず新人王を取って来年にでも日本タイトル(挑戦)は考えているので。みんなに注目されたいと思っているので(比嘉)大吾選手みたいにちゃんと倒して勝つというか盛り上げられる選手になりたい」
沖縄のボクシングジムからチャンピオンへ。その高みを目指すための新人王獲得へ。野心に燃える若武者はゴングまで拳と心を磨き続けます。
全日本新人王戦では福永選手のほかに宮古島市出身で東京の三迫(みさこ)ジム所属の狩俣綾太(かりまたりょうた)選手がライトフライ級で出場します。県勢の活躍に期待したいと思います。