興南高校が甲子園春夏連覇を果たした時のエース島袋洋奨さんが、母校で指導者の道を歩み始めました。
島袋洋奨さん「帽子とか被るのは卒業以来したことがなかったので10年ぶりにかぶりましたこれから指導していくのが非常に楽しみでいます」
先週金曜、母校である興南高校のグラウンドに久々のユニホーム姿でやってきた島袋洋奨さん。2010年、沖縄が沸いた、興南の甲子園春夏連覇。島袋さんはエースとしてマウンドに立ち続けチームを偉業達成へと導きました。
その後、大学・プロを経て、去年4月から職員として再び母校へ。ただ、一度プロを経験した島袋さんは、日本学生野球憲章の決まりで、学生野球資格を回復してからでなくては後輩たちを指導することはできません。もどかしさを感じながらも、当時からすでに指導者への道へと進む強い覚悟を持っていました。
島袋洋奨さん「指導者として戻ってくるなら興南というのもありましたし、高校では良いところが見えた半面、その後(プロ・大学)は全然結果が出ず悔しい思いが多かったんですけど成功ばかりの人生は無いと思うので生徒たちがそうなった時にどう考えてくれるかというのを僕の経験を伝えることでまた1つプラスになってくれればいいと思っています」
上から眺めることしかできなかった母校のグラウンド。あれからおよそ11カ月。2つの研修を受け、学生野球資格を回復した島袋さんはついに指導者としてこの場所に戻ってくることができました。
島袋洋奨さん「みなさんこんにちは、47期卒の島袋です私は高校大学プロと様々な経験をしいろいろな感情の中で野球をやってきましたその経験を皆さんに伝えていくことで少しでもサポートできるように頑張っていきたいと思います」
コーチとしての指導初日となったこの日はさっそく投手陣の練習を任されました。
島袋洋奨さん「姿勢があまり高くなりすぎないように、低くなるのを我慢して体勢を崩すのは一番悪いけどできるだけ自分の低いポジションで伸びているのを感じながらそのままの姿勢で」
トレーニング中心のメニューで後輩たちの下半身を追い込みながら時には1つ1つ思い出すように自身も一緒に取り組みます。春夏連覇を成し遂げた大先輩から指導を受ける後輩たちは。
仲宗根寿真選手「春夏連覇していてすごい先輩だと思って実際にそういう人から練習を教えてもらえてとてもうれしいのが一番大きかったです」
山城京平選手「色々積極的に教えてもらっていければと思っています」
我喜屋優監督も、大きな期待を寄せています
我喜屋優監督「甲子園の大投手でもあるし経験者でもあるし沖縄全体の底上げにも貢献できればと思っています」
グラウンドに立つ前から指導のイメージをしてきたという島袋さん。
島袋洋奨さん「この日を待っていたので、とてもいい1日になりました。伝えていけるものはどんどん伝えていき、選手をリスペクトしながら自分も一緒に成長していければと思っています」
11年前、その左腕で、興南を春夏連覇に導いたエース島袋洋奨。これからどんな球児を育てるのかそして指導者として甲子園に戻る日が来るのか再び、腕の見せ所がやってきそうです。