消防隊員が子どもたちのために作成した動画が人気を集めています。コロナを気にして外に出づらくなっている今、なんとかして消防の役割を知ってもらいたいという気持ちが動画制作の原動力となっていました。
火災現場に出動する様子や食欲をそそる消防士飯。これは、那覇市消防局西消防署が制作した動画「リモート消防署見学」。
湧川さん「もう1回、はしごを設定して下からのびていく感じを撮りたいので」
撮影も構成も編集も、すべて現役隊員によるもので、臨場感あふれる映像とわかりやすい解説が魅力です。今年10月から、これまでに3本の動画を公開、最も多く見られているものは、再生回数6000回を超えています。
なぜ今、消防署が動画を作ったのでしょうか?
西消防署 照屋勝也さん「地域の小学校の先生から、直接出向かなくても、どうにかして消防署見学ができないかと問い合わせがあったので」
子どもたちが消防署を訪れる社会科見学、今年は、新型コロナの感染拡大をふせぐため、中止が相次いでいます。そこで、小学校の授業などに役立てもらおうと、動画を制作することにしたのです。
子どもたちのために立ち上がったのは、高度救助隊・照屋隊長と、消防隊・湧川隊員。ふたりとも動画制作は、はじめての挑戦です。
西消防署 湧川朝浩さん「反応が返ってくるのが楽しいので、おもしろかったよって言われるだけでも十分励みになるので」
1月の完成に向け、新作の準備も進んでいました。
次回作の打合せ 照屋さん「動画の撮影は小学生にわかりやすく作らないといけないのでモニターとかAEDとかそういったものを中心に撮って」
撮影をはじめようとした、ちょうどその時、出動要請が!湧川さんは、即座に撮影をやめ消防車で急病人の現場に急行。出動までわずか1、2分、見事な切り替えです。
西消防署 湧川朝浩さん「いつも通りであれば、見学とかを通して、消防士の仕事の楽しさとか厳しさを身近に感じてもらえるんですけど、今回それができませんので、動画を通して、おもしろいところ、かっこいいなというところがあれば感じてもらえれば嬉しいなと思います」
コロナ禍をうけて、消防隊員が子どもたちのために作った「リモート消防署見学」。隊員の熱意が、冬休みのお家時間を温かな気持ちにしてくれそうです。
気になる次回作ですが、子どもたちの人気の消防車両をシリーズで展開する予定だということです。